岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

登山者に火山の危険性と対策を解説した本を知らない

2014-09-29 20:06:37 | Y21山の会と、ハイキング
今回の御嶽山噴火については本当に驚きました。
登山客に対しては予告なく水蒸気爆発が起こったわけです。
御嶽山の山頂神社は、火口の真上にあるわけですから噴石の直撃を受けたことになります。
このような危険性を感じていた登山者は一人もいなかったと思います。

一体、何名の方が遭難したかも定かではありません。
救援隊の方々が危険に直面していることも確かです。

今回の被害の大きさは。いくつかの不幸な要因が重なったといえます。
ます、行楽シーズンだった。
週末だったこと。
爆発時間が昼頃だった。
そして最後の不幸は、神社が風下だったこと。

時間だけでも登山者が集中するお昼前後でなければ被害は一桁違ったと思います。

本当に無念なことです。
お見舞い申し上げます。


改めて考えてみますと、この日本列島の名山の多くは火山です。
火山分布図を見ていただければ明らかです。
そして、火山の活動期に入ったと言われています。

しかし、登山中に火山爆発に遭遇した場合の、対処法(危険回避法)に関して、
書かれた本を読んだことがありません。
専門的な本でも雪崩までです。
ほとんどは、天候悪化や道迷い、転倒滑落、動植物の注意程度です。

火山にあったらどうすればいいのか。
知りません。
そもそも、火山の危険性をどう判断したらよいのか、登山者は全く知らないのです。

今回の場合は噴石が致命傷になった方が多かったと思います。
岩山では落石から頭を守るためにヘルメット着用が常識ですが、火山に登る場合も全く同じと思わなくてはなりません。
背中のリュックが身を守ったという話も聞きました。
鼻と口を灰から防いだ。
咄嗟的対応としできるのはこの程度です。


日本は本格的な火山活動期に入りました。
富士山もいつ爆発するかわかりません。
夏の登山シーズンならとんでもない規模の災害になります。

国も具体的な対策を策定しなくてはなりません。
ジモトの対策も急がれます。


この火山活動は、原発再稼働論議の中でも大きな位置を占めています。
またもや想定外だったという言い訳は通じません。

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