岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

軍隊体験を聞く。

2009-08-14 21:04:40 | 戦争を語り継ぐ
戦中戦後の話を聞く機会は多い。
空襲体験は比較的よく聞くことができる。

しかし、戦地での体験を聞く機会はとても少ない。
すでに生き残っている人が少なくなっている。

戦地体験は外地ということになる。
今まで聞いた話は、アリューシャンの軍艦乗船記。
インパール作戦。

もう年齢は90歳になっておられた。
くわしい話は無理。

空襲の話を奥さんがされたのを聞かれたご主人は、戦争はそんなものではないと、
言われた後、なにも話されなかった。
アリューシャンでの魚雷撃沈を目撃した方は涙ながら、その時のことを話していただいた。

また、予科練としての訓練を受けて、生き残った人の話を聞く機会があった。
多くの仲間が特攻機に乗って逝ってしまった。
生き残った負い目は今も心に深い。
そして、訓練の激しさを語られる。
それも理不尽な暴力に徹底して痛めつけられる話を。

そのような軍隊体験を経ても、かつての航空基地に慰霊に出かける。
死者への慰霊を欠かさない。

本当に複雑な思いをお持ちだ。
話し出したら止まられない。戦争の話しかしない。
そのような方がおられる。

64年経過しても、戦争は昨日のままだ。

戦争は決して終わらない。
体験した人がいなくなっても終わらない。
そのように思う。


※これが夜空。星がまたたく。

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