ブッシュの行く末など興味はないが。

中間選挙以降は坂道を下るごとくのブッシュの転落に仕方など
トレースするつもりもないが、無茶苦茶にされたイラクに人々と
派兵されている米兵の死傷者数をどれだけ抑えられるか、
緊急的な対策が求められる事態だ。軍部に任せれば、軍人の性根である
武勲と名誉から抜き差しならないことになる。
誰が米国を救えるのだろうか。それを国内ではなく　海外の諸国、
とりわけ中近東の国々との関係の中に求めるとすれば、
ブッシュ路線は完全に崩壊する。

全米のほとんどの人が恐れてるのは「ベトナム化」である。
それだけは避けたいが今まさにその入り口に差し掛かっている。
その恐怖感から新たな提言が出されたのだが、
今回のイラク戦争はあまりにも単純なブッシュを利用しきった勢力の
先導であり、今後もブッシュを利用しつくすだけだろう。

この戦争で一番潤ったのはやはり軍需産業である。
前回の湾岸戦争以来の古くなった武器の消化ができた。
もちろん新規需要もある。
また、対テロでは勝利できないが、体得した戦術と武器の洗練は進んだ。
英国などの国が参加して得たいと思っているのも実戦から得るフィード
バックである。
日本の自衛隊派遣は無意味といわれるが、こと自衛隊にとっては
計り知れないノウハウを獲得している。
防衛庁を防衛省にして海外派遣を本来業務にするという意味は、
海外派遣（派兵）のノウハウ獲得と他国との連携技術の習得である。

このように戦争周辺でえらるものがあまりに多いのはどこ国も同じである。
この黒い誘惑にどの国も弱い。
だからこそ、憲法９条の価値があるのだ。

アメリカ軍や軍需産業にとって千人単位の消耗は許容範囲であるが、
時代はそれを許さなくなった。
ブッシュ政権が綱渡りになるのは当たり前である。