講師は、津止正敏立命館大学教授。
岡山県男女共同参画推進センター主催です
私自身、「オトコの介護」の実践中だが、「オトコの介護」の実態を知らなかった。
いや少しは知っているつもりだったが、それは単なる思い込みだったようだ。
津止講師は、「男性介護者と支援者全国ネットワーク」事務局長をされている。
この「男性介護者と支援者全国ネットワーク」は、2009年3月8日に京都の全国大会で発足されたそうだ。2年前です。
私はすでに岡山に移って来ていたこともあってか、まったく知らなかった。
男性介護者は孤独だったし、今でも孤立している人は多いと思う。
そのような男性介護者に呼び掛ける。
自分自身の介護を語れ。介護を書き残せと。
男性は職場で培ったきたコミュニケーション力と文章力がある。
それを使おう。
※いただいた資料の言葉にユーモアが溢れる。
イクメンに続け!私たち「ケアメン」よ。
「つながりの連続体」をつくろう。
介護保険で介護の社会化は進んだのか。
確かに訪問介護やデイサービスなどサービスは充実した。
しかし、このことが、在宅介護の長期化。
介護する側、される側の高齢化。
家族間の葛藤、紛争要因の拡大に繋がっていないか。
※まさしくその通り。いつまでも続く介護です。
今や、男性介護者は3人にひとり。
信じられない数字だけれど。
主たる介護者の変遷のグラフを見て「やはり」とうなずく。
1.実子が親を看る。
2.子の配偶者(嫁)の撤退。50年間で50%から17%へ。
※別居していた息子夫婦がいまさら介護のために同居はできない。
嫁の親は、介護のための嫁がせたのではないと考えている。
世帯構造の変化が厳しい現実を表す。
65歳以上の高齢者はいる世帯では、
1.夫婦世帯は30%(そのうち高齢世帯は48%)。
2.一人暮らし 23%
3.三世代17.5%(25年前は45%)
4.親と未婚の子 18.5%
※今後もこの傾向は続くだろう。
私の予想では、高齢者二人暮らし、ないしは一人暮らしの方が70%までなるのではないか。
これでは、高齢者は間違いなく孤立する。
孤族という言葉もできるはず。
「包括ケアシステム」はできるだけ在宅生活を続けていくためのシステム作りだが、そのための基盤となる家族が
このような状態なのだ。
懸念される事態:
男性が介護を担うようになれば、不安に思うことがある。
介護心中や介護虐待(殺人も)。
※男性は介護力が低いが力はある。加害者になりやすい。実際、高齢者虐待のトップは息子。気になる。
地域包括勤務時に知った高齢者虐待事例でも息子が一番だった。
このことの対応策も考えておく必要があるのだが...。
最後に「介護感情の両価性」について話していただく。
介護には「負担」と「喜び」があるという。
※このことは私自身、日頃実感している。
真剣に考えなくてならないと思っている。
私もこのようなネットワークに助けてもらわなくてはこの先、厳しいと思う。
最後に質疑の時間があった。
私は自分自身の体験を少し話させていただいた。
そのことでセミナー後におふたりの男性に声をかけられた。
おひとりはよく知るデイサービスの男性職員の方。
もうおひとりは、このブログを読んでいただいている方。
私の発言から、当ブログ筆者と見抜かれた。
恐れ入りました。
※セミナーでは撮影禁止でした。初めての経験です。なぜ?
で仕方なくチラシを写しました。