昨日今日で自民党による道州制タウンミーティングが道内4カ所で開催されています。今日は午前に旭川、午後が札幌ということで、札幌で行われたタウンミーティングを見てきました。
まだまだ議論が不足している印象を強めました。今日は「道州制タウンミーティングを見る」です。
【道州制タウンミーティングを見る】
午後に市内のホテルで道州制タウンミーティングを見てきました。今日のタウンミーティングは、自民党の道州制検討小委員会が開催するもので自民党として地域の意見を聞こうというのが趣旨です。
ホテルの広い会場にはざっと500人ほどの聴衆が集まりすごい雰囲気です。
壇上には道内選出の自民党議員のお歴々や地元からのパネリストがずらっと並び、そこに高橋道知事も挨拶にやってきました。
まずは基調講演として釧路公立大学の小磯教授による15分間の話題提供的な講演がありました。小磯先生は「地域の有り様を語った上で実現のためのツールとしての道州制であるべきだが、現在はまだ議論が不足しているという印象だ」とのこと。極めてまっとうなご意見です。
内閣府で今一番一生懸命に道州制に携わっている桜田副大臣もご出席いただいた。しかし、「開発局を無くすという議論ではなく、せめて他府県並みに三桁国道くらいは国ではなく道でやってはどうでしょうか」と盛んに強調。国の有り様を大所高所から語るのではなく、まずは具体的にやれる事からやろうというような姿勢が伺えました。
そのため他のパネリスト達からは「三桁国道だって北海道では極めて重要だ」とか「今の道庁に国の業務を移管して吸収してもらうような矮小な議論になっていることが問題。新しく立法も出来る地方政府・エージェンシーを作るのだ、くらいのことは言えないのか」などと手厳しく指摘されておりました。
高橋道知事が言う、道州制特区の三点セットパッケージは「規制緩和、権限委譲、財源委譲」なのに対して、内閣府がいう三点セットは「権限委譲、財源委譲、人の委譲」だといいます。
このあたりに、双方の思惑の違いが見えるところではありますね。
道州制特区案の中身もまだ見えてはいないのですが、新しい地方自治体だと考えられている道州になったときに公共事業関係者が恐れているのは現在の国の負担が他府県よりは優遇されている北海道特例がどうなるのか、という問題です。
「まだまだやってもらわなくてはならないことが多いのが北海道の特質なのだ」という説明と、「他府県とは違うということをいつまでも言っていては他府県から批判が出る」という意見が錯綜しているようです。
しかし他府県から批判が出るから北海道の開発のあるべき姿が果たされない、というのでは本末転倒ですし、国として主体的な理屈などない事になりそうです。
内閣府の用意した回答はやや分が悪かったような印象をもちました。
* * * *
さて、会場からの質疑応答ではあらかじめ質問を用意している人もいれば、それまでの議論を聞いて質問をしたかった人もいたようです。
しかし真っ先に当ててもらった人は延々と自分の関わった河川事業について説明を始め、会場からもヤジが飛ぶ始末。こういう自分勝手な意見発表は他の迷惑になるということがわかっているのかどうか。
言及された事業も、擁護されたのかも知れないのですが、会場にはヤラセと見る人も多かったかも知れません。もっと本気で真剣な議論がなくては地域の有り様など語れない事でしょう。自分たちの利益だけを考えるような下心があったとすれば、世間の前にはメッキが剥げてしまうような気がします。
最後を締める党本部の委員からは「いつまでも今の特例が続くとも思えません。幕藩体制に終わりを告げて明治維新があったからこそ今の日本があるのです。県とか統治のあり方を議論して社会を子孫に残す事が大事なのだと思います」という最後の挨拶がありましたが、そちらのほうが遙かにマシな意見です。
総論はそう言う事なのだろうと思いますが、その中で現実的に今の制度をどう変えるかという事がまだ全く見えていません。議論も不足しています。
道民一人一人が関心を寄せる事が大事ですね。
まだまだ議論が不足している印象を強めました。今日は「道州制タウンミーティングを見る」です。
【道州制タウンミーティングを見る】
午後に市内のホテルで道州制タウンミーティングを見てきました。今日のタウンミーティングは、自民党の道州制検討小委員会が開催するもので自民党として地域の意見を聞こうというのが趣旨です。
ホテルの広い会場にはざっと500人ほどの聴衆が集まりすごい雰囲気です。
壇上には道内選出の自民党議員のお歴々や地元からのパネリストがずらっと並び、そこに高橋道知事も挨拶にやってきました。
まずは基調講演として釧路公立大学の小磯教授による15分間の話題提供的な講演がありました。小磯先生は「地域の有り様を語った上で実現のためのツールとしての道州制であるべきだが、現在はまだ議論が不足しているという印象だ」とのこと。極めてまっとうなご意見です。
内閣府で今一番一生懸命に道州制に携わっている桜田副大臣もご出席いただいた。しかし、「開発局を無くすという議論ではなく、せめて他府県並みに三桁国道くらいは国ではなく道でやってはどうでしょうか」と盛んに強調。国の有り様を大所高所から語るのではなく、まずは具体的にやれる事からやろうというような姿勢が伺えました。
そのため他のパネリスト達からは「三桁国道だって北海道では極めて重要だ」とか「今の道庁に国の業務を移管して吸収してもらうような矮小な議論になっていることが問題。新しく立法も出来る地方政府・エージェンシーを作るのだ、くらいのことは言えないのか」などと手厳しく指摘されておりました。
高橋道知事が言う、道州制特区の三点セットパッケージは「規制緩和、権限委譲、財源委譲」なのに対して、内閣府がいう三点セットは「権限委譲、財源委譲、人の委譲」だといいます。
このあたりに、双方の思惑の違いが見えるところではありますね。
道州制特区案の中身もまだ見えてはいないのですが、新しい地方自治体だと考えられている道州になったときに公共事業関係者が恐れているのは現在の国の負担が他府県よりは優遇されている北海道特例がどうなるのか、という問題です。
「まだまだやってもらわなくてはならないことが多いのが北海道の特質なのだ」という説明と、「他府県とは違うということをいつまでも言っていては他府県から批判が出る」という意見が錯綜しているようです。
しかし他府県から批判が出るから北海道の開発のあるべき姿が果たされない、というのでは本末転倒ですし、国として主体的な理屈などない事になりそうです。
内閣府の用意した回答はやや分が悪かったような印象をもちました。
* * * *
さて、会場からの質疑応答ではあらかじめ質問を用意している人もいれば、それまでの議論を聞いて質問をしたかった人もいたようです。
しかし真っ先に当ててもらった人は延々と自分の関わった河川事業について説明を始め、会場からもヤジが飛ぶ始末。こういう自分勝手な意見発表は他の迷惑になるということがわかっているのかどうか。
言及された事業も、擁護されたのかも知れないのですが、会場にはヤラセと見る人も多かったかも知れません。もっと本気で真剣な議論がなくては地域の有り様など語れない事でしょう。自分たちの利益だけを考えるような下心があったとすれば、世間の前にはメッキが剥げてしまうような気がします。
最後を締める党本部の委員からは「いつまでも今の特例が続くとも思えません。幕藩体制に終わりを告げて明治維新があったからこそ今の日本があるのです。県とか統治のあり方を議論して社会を子孫に残す事が大事なのだと思います」という最後の挨拶がありましたが、そちらのほうが遙かにマシな意見です。
総論はそう言う事なのだろうと思いますが、その中で現実的に今の制度をどう変えるかという事がまだ全く見えていません。議論も不足しています。
道民一人一人が関心を寄せる事が大事ですね。