今日も冷え込んだ一日で、夜には雪が降ってきました。しかし降る雪はもう湿り気の多い春の雪。
今日から3月です。
さて今日はある自転車イベントのあり方についての懇談会に参加しました。
道内には各種の自転車イベントがありますが、最近は人気がどうも伸びず参加者数も低迷の一途をたどっているというのです。
これらをなんとかできないものかという趣旨の会合で、自転車イベントの関係者に集まっていただいて、専門家、マスコミ、実践者などそれぞれの立場から思うところを話していただきました。
自転車を取り巻く環境には二通りの見方があって、一つは大変な追い風が吹いているという見方です。それは、環境意識や健康志向の高まりによってエネルギーを使わない移動手段として自転車が意識されていて、東京では自転車で通勤をするのがかっこいいということになっているのだとか。
自転車で通勤する「自転車ツーキニスト」などと自己定義する御仁まで現れているそうですよ。
また団塊世代の2007年問題と言われるこの年に、団塊世代が60歳の定年を迎えることで大量余暇時代が到来するだろうと予想されていますが、このレジャーの受け皿の最右翼が自転車であるという見方です。
自転車には未舗装路を走るマウンテンバイクのタイプと舗装路を走るロードと呼ばれるタイプがあるのですが、マウンテンバイクのブームは3年間に終わり、今はロードに圧倒的な人気が集中しているのだそうです。
外国で言うと、アイルランドとオーストリアがお薦めだとか。いずれも国を挙げて自転車観光に力を入れていて、民間のサイクルガイドも大変充実しているのだそうです。
さて、もう一つの見方が自転車イベントへの参加者は年々減っていて、大会はもう風前の灯火だ、という見方です。これもまたある一面では事実であり、道内の老舗の大会も次第に参加者が減りつつあるというのです。
私としては、この両極端な話のどちらに真実が込められているのかが謎のままです。自転車がブームで自転車の愛好者が増えつつあるのであればそういう人たちの向かう方向としての各種自転車大会にはもっと参加者が増えても良いはずだと思うのです。
しかしよくよく話を聞いてみると、どうも増えつつある愛好者と自転車イベントの衰退には互いのミスマッチがあるようにも思えるのです。
古くからの自転車イベントに参加するような愛好家はどこかストイックに自転車オンリーで、頑張って歯を食いしばって自転車に乗るのに対して、新しい愛好家といえば、カヌーもやりサーフィンもやりフライフィッシングもやるようなライフスタイルの一環としての自転車を楽しんでいるのではないか、という見方もあります。
自転車はライフスタイルを彩る道具なのではなく、自転車のスピードで町を走り風を感じるというライフスタイルそのものなのだ、という人もいます。
だから今のままの自転車大会は増えつつある愛好家にとって食いつきの悪いものになっているのではないか、ということなのかもしれません。もう少しマーケットリサーチを進める必要がありそうです。
ある人に言わせると「コテコテの自転車乗りではなくて、『なんちゃって』な『へなちょこサイクリスト』が増えているんですよ。でもそんなところから始めても3年経てばツール・ド・フランスを録画してみたりするようにもなるんですよ。自転車の魅力はだんだんにわかるものです」ということのようです。
* * * *
しかしまた同時に、関係者が一様に訴えるのは警察の許可の厳しさでした。とにかくダメと言っていれば警察は安心のような姿勢では、道路を使ったイベントなどは極めて難しいことになります。
例えば次の大会の予定コースを発表しようにも、その許可がぎりぎりまで下りなくて事前告知のタイミングを逃しているとか、参加者が待ちきれなくて別の事に流れてしまうなどの弊害も指摘されます。
会話の中で「よさこいソーランはなぜ許可が下りるのでしょうね?」という素朴な質問も出ました。やはり世論に対する影響力が強いものは認められ、弱いものは認められないという事なのかも知れません。
最後に自転車誌の関係者から「『きれいだから、楽しいから来てよ』と言ってもダメでしょうね。参加したり完走したりする事がステータスになるようなブランド化やツアーなどによる、参加という形をつくるところも大事ですよ」というお話もありました。
自転車に情熱を燃やす人たちが集まって、また楽しい出会いがありました。この出会いを大事にして、北海道を自転車天国の島にしたいものです。
行くぞー、チリンチリン!
今日から3月です。
さて今日はある自転車イベントのあり方についての懇談会に参加しました。
道内には各種の自転車イベントがありますが、最近は人気がどうも伸びず参加者数も低迷の一途をたどっているというのです。
これらをなんとかできないものかという趣旨の会合で、自転車イベントの関係者に集まっていただいて、専門家、マスコミ、実践者などそれぞれの立場から思うところを話していただきました。
自転車を取り巻く環境には二通りの見方があって、一つは大変な追い風が吹いているという見方です。それは、環境意識や健康志向の高まりによってエネルギーを使わない移動手段として自転車が意識されていて、東京では自転車で通勤をするのがかっこいいということになっているのだとか。
自転車で通勤する「自転車ツーキニスト」などと自己定義する御仁まで現れているそうですよ。
また団塊世代の2007年問題と言われるこの年に、団塊世代が60歳の定年を迎えることで大量余暇時代が到来するだろうと予想されていますが、このレジャーの受け皿の最右翼が自転車であるという見方です。
自転車には未舗装路を走るマウンテンバイクのタイプと舗装路を走るロードと呼ばれるタイプがあるのですが、マウンテンバイクのブームは3年間に終わり、今はロードに圧倒的な人気が集中しているのだそうです。
外国で言うと、アイルランドとオーストリアがお薦めだとか。いずれも国を挙げて自転車観光に力を入れていて、民間のサイクルガイドも大変充実しているのだそうです。
さて、もう一つの見方が自転車イベントへの参加者は年々減っていて、大会はもう風前の灯火だ、という見方です。これもまたある一面では事実であり、道内の老舗の大会も次第に参加者が減りつつあるというのです。
私としては、この両極端な話のどちらに真実が込められているのかが謎のままです。自転車がブームで自転車の愛好者が増えつつあるのであればそういう人たちの向かう方向としての各種自転車大会にはもっと参加者が増えても良いはずだと思うのです。
しかしよくよく話を聞いてみると、どうも増えつつある愛好者と自転車イベントの衰退には互いのミスマッチがあるようにも思えるのです。
古くからの自転車イベントに参加するような愛好家はどこかストイックに自転車オンリーで、頑張って歯を食いしばって自転車に乗るのに対して、新しい愛好家といえば、カヌーもやりサーフィンもやりフライフィッシングもやるようなライフスタイルの一環としての自転車を楽しんでいるのではないか、という見方もあります。
自転車はライフスタイルを彩る道具なのではなく、自転車のスピードで町を走り風を感じるというライフスタイルそのものなのだ、という人もいます。
だから今のままの自転車大会は増えつつある愛好家にとって食いつきの悪いものになっているのではないか、ということなのかもしれません。もう少しマーケットリサーチを進める必要がありそうです。
ある人に言わせると「コテコテの自転車乗りではなくて、『なんちゃって』な『へなちょこサイクリスト』が増えているんですよ。でもそんなところから始めても3年経てばツール・ド・フランスを録画してみたりするようにもなるんですよ。自転車の魅力はだんだんにわかるものです」ということのようです。
* * * *
しかしまた同時に、関係者が一様に訴えるのは警察の許可の厳しさでした。とにかくダメと言っていれば警察は安心のような姿勢では、道路を使ったイベントなどは極めて難しいことになります。
例えば次の大会の予定コースを発表しようにも、その許可がぎりぎりまで下りなくて事前告知のタイミングを逃しているとか、参加者が待ちきれなくて別の事に流れてしまうなどの弊害も指摘されます。
会話の中で「よさこいソーランはなぜ許可が下りるのでしょうね?」という素朴な質問も出ました。やはり世論に対する影響力が強いものは認められ、弱いものは認められないという事なのかも知れません。
最後に自転車誌の関係者から「『きれいだから、楽しいから来てよ』と言ってもダメでしょうね。参加したり完走したりする事がステータスになるようなブランド化やツアーなどによる、参加という形をつくるところも大事ですよ」というお話もありました。
自転車に情熱を燃やす人たちが集まって、また楽しい出会いがありました。この出会いを大事にして、北海道を自転車天国の島にしたいものです。
行くぞー、チリンチリン!
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