北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

青い鳥の探し方

2007-11-20 23:20:23 | Weblog
 先週の日曜日に、静岡から知人が二人訪ねてきてくれました。

 なんでも観光の仕事をしていて、その日は東京でイベントがあってそれに出た後に時間ができたので会えますか、とのこと。最終の新幹線で帰るということなので、東京駅で待ち合わせて八重洲の安い中華料理屋さんに入りました。

 四方山話に花が咲きましたが、つい観光の仕事の話になり「こままささんは、静岡の観光地をどう思いますか」という質問をされました。

「良いところがたくさんありますよ」と私。
「たとえば?」

「私からの答えを聞く前に、お二人はどこがよいと思っているの?さらにその前に、自分たちの回りの観光地を全て知っているんでしょうかね?」
「うっ、そ、それは…」

「観光パンフレットに載っている神社仏閣、山々、お城はもちろん、歴史的な遺跡や碑のあるところなどなど、少なくともまずそれは外の人に対してお勧めのスポットのはずだから、徹底的に見て回るという努力が必要なのじゃないかな」
「そうですよねえ…」

「でも確かに、何年も地元にいる人よりも、三年間しかいなかった私の方が詳しいということがあるかもしれません。それは私には赴任期間という締め切りがあったからで、その分焦るようにして地域を回らなくてはならないという切迫した気持ちが強いかも知れませんよね。でも今はもう静岡も簡単には回れないので、やっぱりお二人の方が見て回るチャンスは遙かに多いはずですよ」

    ※    ※    ※    ※

「最近、無性に『百』という数字にこだわりがでてきたんです」と私。
「百ですか」

「そう、神社やお寺へ行くとお百度石というのがあったり、木の札を百枚串刺しにして、お参りの度に一枚ずつずらして百回を数えるような道具があったりするものです。何事でも百回繰り返してみると、思わぬところでそれまで区別できなかったことが区別できるようになるものだ、というのが実感なんです」
「なにか目標を定めたら百回繰り返してみる、ということですか」

「目標はあってもなくても良いと思う。とにかく一つのことを百回続けてみるんだな。私は今、毎週のように江戸東京巡りをしていて、まだ40回くらいだと思うけれど、やっと少しずつ東京がどういうところか分かりかけてきたよ。それが何かはまだ言えないけれど、実際に見たことを本と照らし合わせたり、関連する本を何冊も読むことを繰り返していると、見えてきたり身に付いてきたりすることがあるものです」
「なるほどねえ」

  

「だから今からだって、地元の観光地の百選を巡るとか、見える山に全部登って全部の山の名前を言えるようになるとか、神社を全部お参りして歩くとか、やればできることがたくさんあるんです。私が掛川にいて当時の市長から学んだ最大のことは徹底した現場主義でしたよ。とにかくそこに行ってみることです。真実は現場にあるんです」
「分かりました、やってみます」

「僕なんかが決して追いつけないくらいにそういう現場を巡ったら、自ずから何がよいかなんて見えてくるものですよ。そういう眼力を持った自分がお勧めする観光スポットなら、絶対に自信を持って良いと思うんです」 

    ※    ※    ※    ※

 最後は酔っぱらって話していたけれど、きっと私の思いは理解してくれたことでしょう。

 青い鳥は実は身近なところにいるものなのですよ。 
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする