北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

国の仕事って

2010-06-14 23:09:27 | Weblog
 今日は日帰りでの東京出張。今日で河川部門の予算要求説明を終えました。

 説明の合間を縫って、昔からの知人を訪ねてみるとなにやら浮かぬ顔。どうしたのかと訊いてみると、「国交省内の公開行政レビューの結果、数年前にやっとのことで予算化した事業が『廃止』の憂き目にあってしまいました』とのことでちょっと落ち込んでいる様子。

「新しい社会課題を見つけてそれに対する解決する政策を提案し、それを財務省を説明して予算をつけてもらって事業化することが社会への貢献だと思っていたし、それが仕事だったら深夜までの残業だって耐えられましたけれど、なんだか頑張れば頑張ったほどその結果に対して『何をやっていたんだ?』と言われてしまうみたいです(苦笑)」

 確かに新しい時代への課題はいろいろな地域の事情もあって多様なものです。それらに対して自治体でもいろいろな解決策を講じているのですが、実は自治体が条例で定める方策は、行政力としてはやや弱い部類に属します。真に課題が社会化しているか、またその解決方策は妥当なのか、ということに社会全体として国の法律としてのバックアップがないからです。

 地方自治体の新しい条例によってこれまでの権利を抑制されたりする立場の人たちから訴訟を受けたりして争いになることも結構あったりします。

 例えば、景観に関するまちづくりへの建築規制なども、いくつかの自治体で条例化して運用が行われていたのですが、次第にそれを採用する自治体が増えてきて、国全体の問題として考えるべきだという気運から景観法なる法律ができたのでした。

 そしてこのことで、景観というものが一定の価値概念を与えられ、まちづくりの重要な構成要素になるという時代が到来したのです。

 国の行う行政のなかには、こうした地域ごとの問題から国全体の課題を捕らえて解決する法律を作ると言うこともあるのです。

 地方分権の名の下に、国が新しい提案をすることに躊躇したりモチベーションを感じなくなりつつあるようで、なんだか寂しいものです。

    ※    ※    ※    ※

 東京での仕事を終えて、最終一本前の飛行機で帰札。ワールドカップの対カメルーン戦に間に合いました。

 今日本が1-0で勝ちました!

 最後はガンガン押し込まれたけれど耐えに耐えた勝利です。次も頼むぜ!   
コメント
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