まあ機能と言い、今日と言い、オリンピックでは連日素晴らしい戦いが繰り広げられています。
昨日の卓球男女混合では、まず準々決勝でドイツのペアに散々苦しめられ、勝負の第7セットも6-10と、もう一点もやれないというところまで追い詰められました。
そこから粘りに粘ってジュースに持ち込み、それでもなお土壇場まで追い込まれての逆転勝利。
あの勝利でスイッチが入ったのか、水谷・伊藤ペアはあの中国の世界1位ペアを破っての金メダル。見事でした。
今日は女子ソフトボールが、あのアメリカを破っての13年ぶりの金メダル。
最後に一度交代した上野投手を再登板させて優勝投手にしたのは、選手全員の思いなのでしょうね。
そしてなにより柔道です。女子も阿部詩選手が金メダルを取りましたが、男子柔道は今日まで4階級全てが金メダルと言う素晴らしい成績を残しています。
男子柔道では阿部一二三選手や大野将平選手、それに今日の永瀬選手のいずれもが、金メダルが決まった瞬間にガッツポーズなどの派手な喜びを表さずに最後まで静かに礼を貫きました。
大野将平選手曰く、「(柔道は)対人競技なので、相手を敬(うやま)おうと思っていました。(五輪は)日本の心を見せられる場でもあるので、よく(高ぶる)気持ちを抑えられたと思います」とのこと。
「やってよい」とか「やってはいけない」ということが文字に表されない中で、なにをやるかに世間はその人の品格を見て取ります。
大相撲の某横綱は、肘打ちに見える立ち合いをすることで「品がない」と批判されたとき、「反則とは書かれていない」というような反論をしていました。
そう口にすることがもう「品格とは何か」がわかっていないのではないか、と思わせる部分です。
スポーツ界に詳しいある友人は、「相撲界も、もう『品格とは何か』を文章にしないといけないのじゃないかな」と言っていましたが、私はそれを書き始めたら、書いてないことは品格ではないということになってしまい、もう品格とは何かを感じ取ることができなくなるのだろう、と思います。
そういうことを言わずに態度で示すことで、感じ取るなかから共通理解が出来上がってゆくのが品格なのだと。
しかしこれって、成文法に慣れた西洋諸外国には通じないかと思いきや、大谷祥平君が大リーグで大活躍をし、ときどきゴミを拾うという動作にアメリカ中が驚いているのを見ると、品のある行動はアメリカでもリスペクトされるのだろう、と期待を抱くところです。
日本の姿が世界で注目されている東京オリンピック2020。
まだまだ楽しみは続きます。