東京オリンピック2020の各競技が本格的に始まりました。
テレビ放送される種目なんて本当に少数で、人気があったりメダルの可能性があるものに集中している感じです。
それでもNHK、BS放送、民放複数社がそれぞれ放送する番組を見ようとすると、リモコンで各局を回し見するザッピングを繰り返さなくてはいけません。
妻からは「忙しいね」と諦め半分、皮肉半分の声がありますが、こればかりは仕方がない。やはりライブ放送のドキドキ感はたまりません。
そんななか、柔道男子で高藤選手が日本初の金メダルを獲得、柔道女子でも銀メダルとなり、幸先の良いスタートでした。
高藤選手は準々決勝、準決勝と技あり以上で即終了の「ゴールデンスコア」方式の長丁場の戦いを制して迎えた決勝戦。
もうくたくただろうに、その苦しさが報われた瞬間には手に汗を握っていた私もおもわずもらい泣きでした。
順当に勝ち上がっている競技がある一方で、体操の内村選手や水泳の瀬戸選手、女子サッカーなど、おもわぬ敗戦もあり、まさに勝って涙、負けて涙の一日でした。
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涙と言えば、今日は細田守監督の最新映画「竜とそばかすの姫」を観て泣いてきました。
サマーウォーズの続編的作品と言われましたが、ストーリーそのものには何のつながりもありません。
ただ、気弱な女子高生の成長物語、彼女を支えてくれる仲間たち、高校生の恋、仮想空間での自分の分身の活躍、美女と野獣的な組み合わせと竜の正体の謎、日本の田舎の風景、映像そのものの美しさ、とまあ細田映画のお約束が全て詰まった感じ。
しかし何よりも、この映画のために見出したという主人公の声優の歌声と楽曲の良さもあって、途中で何度もじんわりと涙が出てきました。
象徴的なシーンを一つ。
映画の中では、主人公の女子高生がインターネットの仮想空間の中で大人気キャラになるのですが、それを良く思わないライバルが登場します。
主人公をずっと見下すような態度を取っていたそのライバルが、あるシーンで主人公に対して、「頑張れ!歌え!」と応援して味方になります。
そういうのって涙を誘うように作られているんだ、と分かっていながらも泣けちゃいます。
物語にはライバルがいて、そのライバルと闘うことが自己を高め、勝負はどうあれ互いが互いをリスペクトする瞬間に、観衆は涙するのだと思います。
まさにそんな勝負の姿をリアルで毎日見られるのがオリンピックじゃありませんか。
感動しなきゃもったいない!