北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

「それなら釣れないわ」「なんで?」「尻に〇〇〇〇が(笑)」

2021-11-13 23:19:18 | 釣りのはなし

 今日は友人たちに誘われて積丹のとある港でマメイカ釣りにいそしみました。

 先月は一向にダメでしたが少し釣れ始めた、という地元の情報で気合も入ろうというもの。

 現地で合流してからはバカ話をしながらも気の置けない友人たちとの会話が弾みます。

「小松さん、そんなところで釣っていたって釣れないよ」
「どうして?」
「だって尻に×って書いてあるじゃん(笑)」

 実際、尻に×だったからか、午後から始めても一向に釣れません。

 周りを見回してもほとんどマメイカを釣り上げている人はおらず、忍耐の時間が続きます。

「聞いた?枝幸港も鮭釣りのマナーが悪くて釣りが規制されているんだって」
「あ、そう?だんだん規制が厳しくなるような気がしますが困ったもんですねえ」

 そんな話をしているうちに夕方になって少しずつ周りから「釣れた」という声が上がり始めます。

 左右の友人も釣れ始めたのですが、私の竿にだけ一匹もかかりません。

「小松さん、連れた(ニヤニヤ)」
「まだ…」
「これからよ、ガンバ(笑)」

 そこからもややしばらく釣れなかったのですが、ようやく私の竿にもヒットが。

「やった!」

 ようやく4匹を釣り上げましたが、今日も釣り場全体に寂しい釣果で次こそと気合を入れなおしたのでした。


      ◆


 ところで、友人たちが先に帰ってからも少し粘っていた私。

 友人たちが釣っていた隣の場所には次の釣り人がやってきました。

 ところがその人は、ごそごそと釣竿を動かす機械をセッティングし始め、同時に強い光を放つ投光器をセットし最後にエンジン発電機を動かして釣りを始めました。

 この手の機械は最近流行っていて、小樽港などでは日常的に見るのですがそこから外れたこの港では投げ釣りを楽しむ人がほとんどで、とにかく釣りたいという機械仕掛けの釣りはここではほとんど見かけない釣り方です。

 まあそもそも管理釣り場でもない港では、違法でない限りどんな釣り方をしてもかまわないと言えばそれまでです。

 しかしそれにしても古くからの地元民を始め釣りファンには、釣り場ごとに明文化されていないなんとはないルールやマナーがあることを知っています。

 ただ釣れれば良いというのではなく、釣りを楽しむ場所と時間を皆で分かち合おうという精神です。

 私の隣に来た方の釣り方そのものは突き詰めれば最後は『気に入らない』という程度のことですが、ただエンジン発電機はいけません。

 風下にいた私にはもろに排気ガスの洗礼が押し寄せるとともに、静かな釣りを楽しんでいる場所へやってきてただ一人エンジン音を響かせているというのも内心愉快ではありません。

 隣で釣りを始めて小一時間もしたころ、なんとその御仁が私の方へやってきて「釣れてますか?」と話しかけてきました。

 こういう場合普通の釣り客同士ならば、多少の自慢話も含めて情報交換をするということは日常茶飯です。

 「そうですねえ、夕方にすこし釣れている時間帯があったんですが、それを過ぎてからはちょっとだめですねえ」と答えたところ、「そうですか、投光器を当ててもダメですかね」と来たので、ちょっとばかり虫の居所の悪かった私は「はあ、ここでは機械を使ったり発電機を使う釣りはあまり見かけませんね。私のライトも集魚と言うよりは釣り糸が見えるように明るくしているもので…」とやや愛想なく答えてしまいました。

 その方は「なるほど」と言って自分の場所へ戻ると、私の言葉に感じるものがあったのか釣れずに頃合いを感じたのか、そそくさと釣り道具をしまうとその場を離れてゆきました。

 私もライトの電池が切れたので納竿にしたのですが、道具を片付けながら先ほどの言い方にとげがあったことを大いに反省しました。

 どういう言い方で伝えれば私の思いは伝わったでしょう。

 せめて「釣り機械を使うのは良いとして、せめてバッテリーで静かで排気ガスが出ないやり方でやる方が良いですよ」と言えば良かったでしょうか。

 釣り人のマナーに答えはありませんが、私も冷静さを欠いた対応になってしまい大いに恥じるところです。

 大人のレジャーなのですから、時間と空間を共有し分かち合いながら楽しい時間を過ごしたいものですね。 

コメント
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