北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

藻岩山ふもとの「旧小熊邸」(フライショップ ドリーバーデン)

2018-11-11 23:45:45 | Weblog

 妻と車で出かけて、いろいろと用事を足しているうちに、午後に藻岩山のロープウェイ乗り場の近くまでやってきました。

 妻が「そういえば、私はロープウェイに乗ったことがなくて、『一度夜景でも見に行こう』と言われながら行けていないわよね。そもそも乗り場ってどうなっているの?」というので、「じゃあ、行ってみよう」と、藻岩山ロープウェイ乗り場まで車で上っていきました。

 ところがロープウェイの前の駐車場は締まっていて、乗り場の建物も閉館中。ホームページをみると、「整備運休のお知らせ : 2018年11月5日(月)~2018年11月19日(月)まで整備点検により全館休業日となります。11月20日(火)より営業を再開いたします」とありました。

 まあ乗るつもりではなかったので今日のところは良かったです。


    ◆


 では戻りますか、と坂の下へ車を動かしていると、左手に「旧小熊邸」という小さな看板が目に入りました。

 (へえ、こんなところに何か歴史的な建物があったのか)と思い、「ちょっと行ってみようよ」と看板の差す方へ車を走らせましたが、妻の方は「看板にソフトクリーム」って書いてあったよ」と言います。

 私と妻では目に映る物が違うようです。

 
 建物の駐車場へ進むと左側に瀟洒な洋館風の建物が見えました。(これが旧小熊邸なのか…)

 ソフトクリームと書いてあったからには、喫茶店くらいあるのだろうと思い、建物へ入っていくと、看板には「Dolly varden(ドリーバーデン)」とあって、"Fishing Shop"でもあるとのこと。

 「今日は」と、おずおずと建物に入ると背の高いご店主と思しき方がいらして、「いらっしゃいませ」と迎えてくれたのですが、中はなんとフライショップ。

 フライを作るたくさんのマテリアルや釣り竿、リール、そしてSimmsというメーカーのウェアなどが並べられていました。

 「はー、こちらは以前からここでこのおみせをやられているんですか?」と訊くと、「今年の4月からです。以前はロイズ珈琲館というお店だったのですが、そのお店を閉められて開いたとのことだったので、募集に応募してここでは半年くらいになります」とのこと。

 家に帰ってからホームページで調べてみると、この「旧小熊邸」は、「1927年に北海道帝国大学小熊捍(まもる)教授の自邸として建築家、田上義也氏の設計で建築された」とのことで、しかも「さっぽろ・ふるさと文化百選、札幌景観資産第4号にも選定されている」という由緒正しい、札幌のれっきとした文化財なのでした。

 さらに、この田上さんという方は、「アメリカの著名な建築家フランク・ロイド・ライト氏の弟子」である、とも。

 
 フライ関係の品々を見せてもらいながら、早速ソフトクリームも注文。甘すぎず上品なお味で結構でした。(写真撮り忘れ)

 カフェの女性と話をして教えてもらったのは、こちらには市内から移築してこの場所に建てられたということで、見晴らしの良い小高い丘の上の建物は、開拓時代のようなゆったりとした雰囲気が伝わってきます。

 店内には、ここ2年ほど、朱鞠内湖でのワカサギ釣りをご一緒した、童話作家の村上康成さんのグッズや絵本が置かれていたので、「村上先生が来られたりするんですか?」と尋ねると、「夏に一度、講演のついでか何かで立ち寄られて、魚の形をしたウクレレを弾いてくださいましたよ」とのこと。

 今度お会いしたら聞いてみましょう。


    ◆


 建物の裏はもう藻岩山の一部で、階段を上ると、建物がさらに良く見えます。

 ちょっとした窓がも五角形だったりして、今見てもセンスの良さを感じます。


 
 今度はフライ関係のグッズを買い求めに来ることもできますし、友達を札幌観光で案内するようなことがあれば、札幌らしくて面白い場所に違いないと思いました。

 札幌にもまだまだ知らない建物や場所がありますね。

 旧小熊邸、お薦めです。

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