北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

参議院選挙に思う

2013-07-21 23:45:01 | Weblog

 参議院選挙が行われました。

 各テレビ局は先を争って当確を打ち、早々に各党の当選見込み数を披露していました。

 最終確定は深夜に及ぶのでしょうが、大方事前の予想どおりの結果と言え、いかに出口調査など事前調査の制度が上がっているかに驚きました。

 選挙での当落は悲喜こもごもで、私の友人知人にも初当選した方や落選した方がいます。

 当選された方には、ぜひその議席を使って良い国造りに貢献していただきたいものですし、落選された方は是非捲土重来で、次回に有権者の支持を得られるよう頑張ってほしいものです。 

 
   ◆   ◆   ◆


 さて、久しぶりの投票日に投票した今回の選挙。これまではずっと期日前投票が常だったので、投票日に投票に行くということはありませんでした。

 また思い立った時には夜の予定が一週間にわたって入っており、期日前投票で夜の時間内に区役所へ行くことができませんでした。

 そんなわけで、ひさびさに妻と一緒に連れだって町内を歩きながら投票所の小学校へと向かいます。

 どこかへ行くと言えば車が多くなり、町内を歩くのは通勤時の決まりきった道筋だけということを思えば、こうやって町内の道を歩くというのは久しぶりの様な気がします。

 青色が美しいアジサイの花を見たり、バーベキューの準備をいそいそと進めるお父さんの微笑ましい姿など、我々庶民の安定した日常の姿が目に映りました。

 当選された皆さんには、この国の未来に向かってしっかりとした判断をお願いしたいと思います。


    ◆   ◆ 


 また今回からネット選挙が解禁になりました。

 ネットの恐ろしいところは、一度発言したことや書いたものなど候補者の歴史的記録がネット民という大勢の目と記録によって、しっかりと残されることです。

 以前であれば「有権者は自分が行ったことをどうせ覚えていないだろう」ということがありましたが、これからは、誰かたった一人でも記録を取っておけば、それがネットで拡散されるという時代になったのです。

 過去の発言とその後の翻意があるとすればその理由は何かを世間に説明する必要があります。そのときに、大勢の目がある場では、嘘は通用しません。

 今回の選挙ではネットの利活用がまだおそるおそるという風でしたが、やがてストライクコースぎりぎりに投げてくる人も出てくることでしょう。

 ネットと選挙の歴史は今始まったばかりですが、実に興味深い時代になったと思います。

 有権者はネットを武器として情報収集をして、貴重なその一票を行使してほしいものです。 

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人に人相、川に渓相あり

2013-07-20 23:45:21 | Weblog

 手相、人相、家相…、とその様子の良し悪しを表すのに「相」という文字を用いますが、渓流にも「渓相」という単語があります。

 このような「相」を吉相と凶相を見極められるようになるためには、膨大な手や顔や家を見る必要がありますが、渓相もまさに同じ。

 多くの釣り機会をこなした人にこそ、魚の住みやすい良い渓相と、魚の住めないような悪い渓相が分かってくることでしょう。

 今日もちょっと足を延ばして札幌郊外の川へ竿を投げ入れてきましたが、事前の調べでは「良い渓相の川」ということ。

 川の表情として、「瀬」と「淵」とよく言いますが、瀬とは「流れが速く水深が浅い場所のこと」で、その反対に淵とは「流水が緩やかで深みのある場所」のことで「淀み」ともいえるとのこと。

 川歩きをしていて、これらが一定のリズムで出てくると、瀬から落ちた水流の速い流れが淵になろうとするあたりでよく魚が出てきます。

 これは、よく餌が流れてきたり酸素の豊富な水だから、などと教えられたことがありますが、魚じゃないのでそのあたりは良くわかりません。

 しかし大きさの異なる自然石がごろごろしているような自然河川ならば、いつの間にかミニダムのようになったところから急に流れが始まって、それがまた淵になる、ということを繰り返していて、そこにせせらぎの音が加わると、魚だけではなく人間にとっても非常に心地よさを感じることができます。

 今日の川は、大きな石がごろごろしていて瀬と淵が程良く繰り返される自然らしい河川で、また、ある程度幅がありながらそれほど木々が頭上を覆っていなくて、竿が振りやすい空間でした

 これだと魚も棲みやすいだろうなと感じましたが、生き物が棲息しやすい環境を心地よく思うのは、人類400万年の進化の中で見に着いた感性なのかもしれません。


   ◆   ◆   ◆


 ところが、それだけ良い条件だと入る釣り人も多く、ポイントでもなかなか魚が出て来ず、魚影が薄い感じの釣りになりました。

 結局今日は12センチのヤマベが一匹遊んでくれただけで、あとはアタリはあるもののフッキングしてくれなくて、なんだかポイントを壊しながら歩いているようで情けない。

 さて、こういう自然河川は常に増水で川の様子は変化します。

 護岸をブロックで固めてしまうと、増水には強くなりますが渓相は貧弱になってしまいますし、岸辺に木が無くなるので魚は棲みにくくなります。

 以前長野県の野尻湖で潜水調査に参加したことがありますが、岸辺がコンクリートのところには全く魚がいなくて、岸辺が樹木なったところにはワカサギの稚魚がたくさんいたのを見ました。

 岸辺の環境でこれだけ魚の生息環境が違うものかと驚いたものです。

 護岸を守りながら渓相をよくする護岸ブロックなんてできないものでしょうか。

 たくさんの川を見ることで渓相を見る目を養いたいものです。


 

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ジブリの長編アニメ「風立ちぬ」明日公開

2013-07-19 23:45:06 | Weblog

 釧路出張の往復はJRなのですが、事前に予約した釧路発7時39分発の「スーパー大空4号」は、車両故障の余波を受けて7月末まで運休。おかげで一本早い便の自由席で帰ってきました。

 幸い、一本早く乗ったスーパー大空2号は定刻に到着して、JR北海道の意地を見た思いです。

 ネットの記事では、「JR北海道:社長、整備体制欠陥認める 国交省に改善報告」という記事が掲載されていました。 http://bit.ly/13SWJYB

 正常ではないのですから、何らかの意味で整備体制に欠陥があると言わざるを得ないのでしょう。

 エンジンから配電盤まで、連鎖反応のように車両故障が相次いでいるJRですが、一日も早くこの危機を乗り越えて、道民の足として復活してほしいと思います。


   ◆   ◆   ◆


 【風立ちぬ公式ホームページより】


 さて、いよいよ明日からスタジオジブリのアニメ映画「風立ちぬ」が一般公開されます。

 日本の飛行機製作の先駆けである堀越二郎氏と、堀辰夫の小説「風立ちぬ」を融合させて、戦争間近の日本における青春物語として描いた長編アニメ。

 夢と現実の交錯に始まって、日本とドイツ、都会と田舎、飛行機作りの苦労と互いを思う恋、そして出会いと別れが描かれた美しい物語になっています。

 特異なキャラクターは登場しませんし、場面展開が速いので子供向きではなく、大人向きの映画です。

 娘夫婦は、早速明日孫を我が家に預けて見に行くと言っています。

 今年の夏は、映画の中で高原の涼しさを味わってください。

【風立ちぬ】 http://kazetachinu.jp/ 
  

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釧路にビッグニュース~桜木柴乃さん、直木賞受賞

2013-07-18 23:45:40 | Weblog

 釧路を離れてから初めての釧路出張。

 何も変わっていないようで何かが変わっているようでもあります。

 ただこの時期の涼しさはいつもの釧路。ジャケットを羽織ってきて良かったと思いました。

 今日の釧路一番の話題は、釧路市出身の作家桜木柴乃さんが、家業のホテル経営を手伝っていた幼い頃の思い出を題材にした「ホテルローヤル」で直木賞を受賞したことです。

 桜木さんは48歳、現在は江別市在住ですが、新聞報道は釧路出身を強調して伝えてくれていますし、ご本人も「釧路の情景が元になっている」ことに随分と触れています。

 題名のホテルローヤルは釧路市郊外にあったラブホテルで、今はもう取り壊されているそうですが、そういわれれば、確かに塘路湖へ向かうロードサイドにはラブホテルが何軒かあったなあ、と思い出して、なんとなく風景が頭に浮かびます。

 市役所を訪ねて、桜木さんの話題に触れると皆大喜びで、「釧路にとってはとても嬉しいニュースです」と手放しの喜びよう。

 ちょうどそこにいたある職員の方は、「早速夕べ買って読みました」と言っていましたが、反応が早くて素晴らしいですね。

 ちょうど釧路を舞台にした映画、「僕らがいた」のときに、「釧路市民は皆この映画を観よう」と言いましたが、釧路市民の皆さんもぜひこの本を読んで、改めて世間が見る釧路の姿を味わうとよいと思います。

 これをきっかけに、釧路がまた注目されるよう願っています。

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赴任先に愛を ~ 自治体と国の関係

2013-07-17 23:31:20 | Weblog

 職場内の研修で講師を務めてきました。

 テーマは、「地方自治体から見た国の事業」というもので、地方自治体勤務経験から感じたことや、その目線で国の事業がどう見えるのか、ということなどについて、将来を担う中堅幹部の皆さんに話をしたのです。

 地方自治体勤務経験と言っても、実は地方自治体には同じところは二つとありません。

 現在わが国には、1742の市町村がありますが、どれもすべて独立した自主性をもった存在で、つまりはどこもが一国一城というわけ。

 そして、地域のあり方は自分たちが決める、という地方自治の精神はそこにしっかりと生きています。

 ただその独立性は、逆目に働くと、市町村合併が飛び地になったりするようなまとまりのない地域になる危険性もはらんでいます。

 合併をする、しないも含めた将来のあり方について責任を取るのは首長や議会だけではなく、市民一人一人の総意なのですが、そこに的確な判断をしてもらうためには、しっかりとした情報提供や説明責任があればこそ。
 
 そうした市民と共にあるまちづくりが、今あらためて求められていると言えるでしょう。


   ◆   ◆   ◆


 さて、道内各地で勤務をする地方の中堅職員の皆さんですが、自治体にいると実は国の役人の姿が実に見えません。

 北海道庁の職員の中には、地域への赴任中にしっかりと地域活動に参加して、別れ際にはお別れ会をしてもらうほどに、入り込む人が時々現れるのですが、国の役人でそういう方はほとんど見かけません。

 地方に住む者から見ると、いずれまた転勤でいなくなるのだろうけれど、せめてこのマチに住んでいるときは市民としての共感をこのマチに持ってほしいと思うものです。

 そしてこのマチを離れた後でも、「あのマチは良かった」と言ってほしいもの。

 そういう外からの人たちの評価は励みになるのです。

 もちろん、地域に多くの事業を持ってきてもらえることはありがたいのですが、こればかりは要望したからと言ってすぐにできるという簡単なものではないことは重々承知をしています。

 だからこそ、それはそれとしつつ、地域を応援する気持ちが欲しいのです。

 国の役人は、強制的に転勤させられるものですが、そのことは知らず知らずのうちに見聞を広める効果になっています。

 そうした知恵や情報も、地域に提供してくれるとなお嬉しいことです。

 顔の見える、存在感のある国のお役人って、難しいのでしょうか。

 せめて心がけとして、「赴任先に愛を」と、そのようになってほしいと私は思うのです。

 

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勤続30年表彰

2013-07-16 23:22:46 | Weblog

 国土交通省勤続30年表彰伝達式があって、30年表彰を受けてきました。

 本当は、昨年が入省以来の30年目でしたが、身分が国の公務員ではないために受賞できなかったもの。

 今年はれて国交省に採用(!)になったことで、これまでの勤続年数が繋がりました。

 また、そのために受賞者の中では最年長ということになり、局長式辞に対する受賞者代表の答辞を述べる栄誉を得ることもできました。

 答辞は文案を多少変えることもできたので、「今日を契機として、他の職員の模範となるべく自覚を新たにして…」という文言を盛り込みました。

 課全体では私が30年表彰、もう一人の若手が20年表彰を受けました。

 夜には課の職員たちによるお祝いの懇親会も開かれ、感謝に絶えません。

 現役人生も残り少なくなってきましたが、今やれることを一生懸命にやることにします。

 これからもどうぞよろしくお願いします。 

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自動的に出てくるものなどありません~裏方のなお裏方を楽しむ

2013-07-15 23:45:45 | Weblog

「7月15日に、札幌で蕎麦をふるまうイベントがあるのですが来ませんか」という誘いを受けたのはもうだいぶ前のこと。

 あまり詳しいことは聞きませんでしたが、久しぶりに蕎麦打ち仲間にも会えると思って、参加を表明していたのです。

 直前になった昨日連絡があって分かったのは、蕎麦をふるまう相手はなんと、パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)のために来札している若手音楽家の皆さんで、蕎麦を用意する会場はテレビ塔の真下のスペースだということ。

 どうやら今日は演奏者をもてなす会のようで、テレビ塔二階の会議室には関係者の女性たちが中心になってもてなしの準備をしていました。

 おもてなしをするのはPMFを支える団体の方たちらしく、テレビ塔の二階にある会議室で、蕎麦を含めた料理で迎えるとのことでしたが、会場そのものには水道設備も排水設備もないので、どこか近くで蕎麦を茹でて運べる場所を探したところ、テレビ塔真下の一角に白羽の矢が立ったのです。

 テレビ塔関係者の許可ももらえて夕方から設営開始。蕎麦を打って茹でるのは美唄市の「匠の会」という蕎麦打ち仲間の皆さんです。
 
 蕎麦も美唄で打って、ここまで持ち込むとのことで、(なぜ美唄からわざわざ…?)と思うかもしれませんが、これもまた人の繋がりのなせる業とご理解ください。

 
   ◆   ◆   


 【手前の赤いのはテレビ塔の足です】


 蕎麦を茹でると言っても、数十人前となると簡単なことではないので、いつものイベントセットの登場です。

 散水栓を引き込んだ流し台を排水溝の上にセットして、水回りは完了。

 これにプロパンガスと茹で釜をセットし、茹でた蕎麦を交代で運ぶ桶とザルも用意して準備は万端です。

 用意ができたところで、演奏者御一行様の到着。

 面白がって写真を撮りに行ったところ、前掛けに蕎麦打ち用の帽子をかぶっていたのを面白がられて逆に写真を取られました。

 会場の準備が整ったあたりで、いよいよ蕎麦の茹でが始まります。

 4~5人前ずつ適量を茹でてゆき、茹で上がった蕎麦を会場まで持ち込んで、上は上で盛り付けをしてお出しするという分業体制。

 実際に始めてみると、蕎麦が出るのも1時間くらいなもので、やがて終了の合図とともに、片付けと撤収が始まります。

 実際に蕎麦をふるまうイベントに参加すると、「蕎麦を打つ」と
いうことが全体のわずか数%の重みしかもたないことがわかります。
 


   ◆   ◆   ◆
 


 イベント全体は、蕎麦を打つことに加えて、蕎麦汁(そばつゆ)を仕込んで、道具を運び、設営して、茹で、洗い、冷水で〆、盛り付け、残り物やゴミの回収、道具の洗浄、撤収…、といった流れで出来上がっています。

 蕎麦打ちって、実に装置型のシステマチックな

 実に多くの作業があるのですが、慣れたメンバーたちはこれらを現場に合わせて黙々とこなします。

 しかもこれら全てが、PMF全体の流れのほんの一部のおもてなしという裏方の、なお蕎麦を作るという裏方でしかない、という事実。

 エライ人たちの華々しい場面を作るためには、裏方のなお裏方みたいな人たちがいて全体を支えています。

 たまにこういう思いっ切り裏方の役割に参加してみると、これはこれでいろいろなことに気付かされるものですね。

 自動的に出てくるものなんて何もありはしないのです。 

 

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初めての単独釣り行~ヤマベとの勝負

2013-07-14 21:57:22 | Weblog

 北海道はこの週末好天が続きます。

 札幌も暑そうなので、ちょっと足を延ばして小さな川でフライフィッシングをしてきました。

 フィッシングができる渓流を紹介する本に出ていたところなので、ガイドに従って行ってみたのです。

 一人での釣りは初めてで、誰も何もアドバイスはしてくれません。さて、どうなりますか。


     ◆   


 現地に着いてみると、川はそれほど水量もなく木がかなり覆いかぶさっているので、ロッドをブンブンと振り回すような感じではありません。

 全体に釣り糸やリーダーを短めのシステムにして、ポイントを精緻に狙います。

 アタリはかなりあって、食いつきは良好。しかし、なかなかフッキングしてくれません。

 2~3回アタリが出ても、そこでフッキングしてしまわないともうそのポイントでは食いついてくれなくなります。

 下手くそな釣りでポイントを潰しながら上流へと上がって行きます。

 始めて30分でようやく一匹ヒット。形の良いヤマベで、結果的には今日一番の大きさの22センチ。

 前回、瀬棚方面へ釣りに行った際に教えてもらったことが生きました。

 おまけに、(あそこにいそうだな)と思うところにピンポイントでキャストして、それで食いついてくれるときの爽快感はたまりません。

 結局今日はヤマベ5匹とニジマス1匹が遊んでくれました。

 また、本日最少は6.5センチのチビちゃん。よくフライに食いつけたものです。

 涼しげなせせらぎの音と鳥の声に囲まれて、存分に魚と戯れることができるのは実に幸せです。

 それに一人で行ってちゃんとヤマベを釣り上げることができたので、少しだけ自信がつきました。

 こういうことはとにかく場数を踏んで、引き出しを増やさなくてはね。

 北海道の夏はいいですね。 

 
 【これはニジマスでした、なるほど~】 

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予測できない事態とパニック回避~あなたならどうする?

2013-07-13 22:36:54 | Weblog

 先日、市内をドライブしていたときの事。

 赤信号になったので停車しましたが、自分の前には横断歩道を少し過ぎたところで一台の車が停まっていました。

 赤信号が青に変わったので出発しようとすると、突然私の車と一台前の車の間の横断歩道を左から一人の年配の女性が渡りだしました。

 正面が青信号なのですから、横断は当然赤信号のはずですが、そんなことはおかまいなしに、すっかり青信号だと勘違いしている様子で、ひょこひょこと歩き出しています。

 向かいからは既に車がこちらに向かって走り出していますが、一台前の車の陰で、横断者の姿は見えにくいかもしれません。

 車の陰から下手に飛び出すと、女性は対向車に引かれかねない状況です。

 慌てた私は、パ、パ、パ、パ、とクラクションを鳴らしたのですが、歩いている女性は全くそんなことも気にしていません。

 やがて前の車の陰から体が出る、というところで対向車がその女性に気付き、車を止めてくれました。

 女性はそれでもまだ気が付かないようでしたが、もう少しで渡りきるというところでようやく歩道の信号が赤であることに気が付いて、少しだけ小走りになり、なんとか無事に渡りきりました。

 一部始終を見ていたこちらの心臓はバクバクで、事故でも起きたらどうしたことでしょう。


    ◆   ◆   ◆


 後から冷静に考えると、どうやら年配の女性のうっかりが原因だったようですが、これから高齢者がどんどん増えると、こうした信号の見落としやうっかりしてわたってしまうお年寄りは今よりもずっと増えるかもしれません。

 自分の信号だけ守ってさえいれば、飛び出してくる人はそうそういないし、いたとしても悪いのは相手の方だ、などとタカをくくっていれば済む問題ではなさそうです。

 だって本当に考えもしないような信号無視や路上横断がありえるわけで、もらい事故に会うリスクはゼロではないし、これからはそれが増えそうなのですから。

 
    ◆   


 さて、改めて私は、あの瞬間にどう行動すべきだったかを自問自答しています。

 サイドブレーキを素早く踏んで、車から飛び降りて歩行者を止めるべきだったのか。

 窓から声をかけてもっと強く注意を促せばよかったのか、はたまたやはりクラクションを鳴らし続けることしかできなかったのか。

 人は予想だにしない状況におかれたときには、一瞬パニックになってしまい、適切な行動がとれなくなります。

 突拍子もない状況でも、普段から頭の中でシミュレーションをして訓練しておけば、対処は可能かもしれませんが、どうすることが正しかったのでしょう。

 答えは今でもわかりません。

 皆さんも、くれぐれも車の運転にはご注意を。

 

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玄関の必需品

2013-07-12 23:45:56 | Weblog

 今日はあまり出たくない会議があるなあ…、などと思っても、できるだけ態度に出さないようにしているつもりの私。
 
 しかしどうも、うちの奥さんにはわかってしまうようで、先日も朝もたもたしていると、「ん?なにかあるの?」と言われてしまいました。

「ああ…、ちょっとね…」

 すると、「切り火、切ってあげようか?」と言う、うちの奥さん。

「おお、その手があったか。切っておいてくれよ」

 切り火というのは、江戸時代まで使われた火打石と火打ち鎌でカチカチと火花を発して、出かける相手の無事を祈るという儀式です。

 邪気は火を嫌うということから、一種の迷信ですが、まあ気休めにはなります。

 我が家にあるのは、以前小布施へ旅行した時に買い求めたものですが、こうして気休めにするには役に立ちます。

 まあそれをすぐに思い出すのが、「うちの女房」っていう感じでしょうか。

 カチカチと切り火を受けて気を取り直し、「よっしゃ、いってくらあ!」

 まるで時代劇の中にいるようですが、元気になるならそれも良し。

 玄関に一セットは置いておきたい火打石セット、です。

 

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