こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『すきっていわなきゃだめ?』辻村深月

2019-10-19 19:33:37 | 読書感想
 
小学生くらいの女の子が主人公。

好きな人に「すき」って言うのがはやっているけど、彼女はそれをしたくない。
本当は、こうくんが好きなんだけど。

私が小学生の頃もはやったようで、当時の私は適当にクラスのハンサムな男の子の名前を言っていました。(苦笑)
本当は、特に好きと思う男の子はいなかったんですけどね。
だから、私なら「すきなひとがいなきゃだめ?」です。

この絵本は、恋をテーマにしているシリーズの1つなので、もしかしたら、そういう絵本も出ないかな?と期待しています。
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『あきない世傳 金と銀 七 碧流篇』高田郁

2019-10-18 19:52:29 | 読書感想
 
毎月十四日に、店前現銀売りでも帯結の技を教える事にした幸。
しかし、集まって来たおかみさんたちの帯の中には、今回、教える予定だった結びには丈が足りないものも混じっていた。
早速、初めから困難にぶつかる五鈴屋。

さらに今回は、歌舞伎役者の弟子の稽古着として、表を綿、裏を絹で仕立てるという、本来ならあり得ない仕立てを注文される。

これら、細かい変化と共に、幸が江戸店の商売が軌道に乗るまでと考えている女名前の延長と、その後の為の五鈴屋の養子の件も進んでいく。

江戸の常識を大坂の自由な考えで覆す商売ばかりでなく、大坂の人間の常識を江戸の人々によって考え直させてもらうという良好な関係が生まれ、商機が見出されていきます。

また、今までの人間関係を大事にしてきた事で、巻末の結びで行われる催しにおいて必要な反物を任せてもらえます。

とりあえず、今のところは順風満帆に見えますが、幸が商売を続けられるのか、結の結婚相手が見つかるのか、五鈴屋の八代目が誰になるのかなど、気になる事は目白押しで、気が抜けないのも本当です。

まあ、ひとまず、この催しが生み出す商機がどう展開するのかが、次巻の楽しみですね。
ますます、面白くなりそうです。

ちなみに表紙絵の反物は、江戸紫だったりしませんか?
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『NNNからの使者 猫は後悔しない』矢崎存美

2019-10-17 19:59:57 | 読書感想
 
田宮真澄は、道端で猫をひいてしまった。
生きているが怪我をしているから、動物病院に連れていくべきなんだろうけど、一度も動物を飼ったことが無いので、誰か他の慣れている人がいるだろうと立ち去りかけた時。
「ニャーン」まるで、待ちなさいと言うような鳴き声が聞こえた。
それでも去ろうとするが、何度も呼び掛けてくるため、何だか恐ろしくなってひいた猫を動物病院に連れていく事にした。

実は、真澄は離婚したばかりだった。
夫ばかりか、子どもたちにも愛想をつかされた真澄なのだが、本人は、その理由が全く分からなかった。

いますよねー、こういう人。
自分の主張ばかりして他人の話を聞かないばかりか、常に我を通そうとする。
ミケさんが猫を飼うように仕向けてくれたおかげで、少しは改善したのかな?
結末に涙する方もいるようですが、私はそこまでは入れ込めませんでした。
ただ、多分誰にも彼女の様な面はあると思いますので、自戒はしなきゃなと感じました。
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『海が、見える』草上仁(清水建設・テクノアイ)

2019-10-15 20:38:51 | 読書感想
日本SF作家クラブと清水建設とのコラボレーション企画「建設的な未来」で、今回からSF作家の方々にショートショートを書いていただくという企画が始まりました。

という事で、第一回が草上仁さんの『海が、見える』です。
アドレスはこちらです。
https://www.shimztechnonews.com/topics/sf/ss/sf_01.html

さて、そういう事で感想なのですが、何と言いますか・・・小学生の頃に夢見た科学技術信仰からは遠くになりにけり、だなあと考えてしまいました。
ごめんなさい、どうしても懐疑的になってしまいます。
科学が今の生活を過ごしやすくしてくれているのは分かっていますし、全然信じないというわけではないのです。
ただ、科学がもたらす負の部分も、多く見て感じてきたので「科学って、素晴らしい!」とはなれません。
この物語の洋子さんと同じなんでしょう。
面白いけど、わだかまりがある。
そんな感想です。
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『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』大島真寿美

2019-10-15 19:59:10 | 読書感想
 
儒学者の家に生まれながらも、父が浄瑠璃狂いだった影響から自身も学問よりも浄瑠璃にはまり切ってしまい、遂には浄瑠璃作者となってしまった穂積成章。
彼が、「妹背山婦女庭訓」で大当たりを取り、亡くなるまでを描いた物語です。

あの時代、女であることの生きづらさを分かってくれていると信じられる物語だからこそ、若い女性をはじめとした多くの人々の評判を取ったのでしょうね。
逆に、なぜ未だに女性に生きづらい世の中のままにしているのか、その方が、ビックリです(笑)
怠けているし、男にとって都合がいい事は間違いないですし、だからこそ、女性が特に、結婚したがらないんじゃないかなーと、思ってみる事もあります。

あと、真っ黒な深淵については、成章と言うよりも、大島さんご自身、さらには多くの創作者の方々にも訪れるものなのかもと感じました。

面白かったです。
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