こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『誰も死なないミステリーを君に』井上悠宇

2019-10-30 20:29:56 | 読書感想
 
遠見志緒には特異な体質があった。
相手の目を見ると、その人が死ぬ運命にあるかどうかが分かると言う。
その予兆を、僕こと佐藤が死線と名付けた。
実は、死線は回避可能なのである。

そこで僕と志穂は、その人物の死の要因を消すための活動を始めた。
本人の周りなどで、さりげなく何気ない行動で、死線を消していった。
ところがある日、僕の出身高校の卒業生四人に同時に死線が現れていると、志穂が言うのだ。
しかも彼らは同じ文芸部に所属していたようなのだ。

四人を死なせないために、志穂と僕は、無人島のエコロジー美術館への招待という名目で、世間から隔離してみた。
しかしそれでも、死線は消えない。
どのようにすれば死線は消えるのか?

クローズド・サークルまで作って、人の命を守ろうとするとは素直に思えず、最後までこのタイトルを疑っていました。
ミステリーに毒されているようで、ごめんなさい。
いつもの密室とは正反対という、面白いミステリ―でした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする