汐留ミュージアムへ 行ってきました。
ギュスターヴ・モローと ジョルジュ・ルオー、、 両者とも好きな画家だし、 ルオーの常設展示がされているこの、汐留ミュージアムへは10年くらい前に行ったことがある、、 けれど、
戦後まで存命だったルオーと、 19世紀末の画家モローとの接点を 全然知りませんでした。 この展覧会の情報を見たときにも、 ふたりの絵の接点がちっともわからず 不思議だったもの。。。
ルオーが モローの弟子だったとは、、
汐留ミュージアム http://panasonic.co.jp/es/museum/
館内の写真や動画など、こちらのインターネットミュージアムのサイトにくわしく載っています(>>)
***
ルオーの美術学校時代の作品(20代)が見られたのは貴重でした。 「自画像」など見ると、本当に巧みでデッサン力はもう確立している感じで、、 もしかしたら 素描だけで見たら 先生のモローよりも能力は高かったかも、、という感じでした。
だからこそ、 ルオーの傑出した才能を見て、 モローは愛弟子としてさまざまなことを伝えたのでしょう。
一方、 細密の画家モローだと 私は勝手に思っていたけれど、 カンヴァスにデッサンの下書きをせずに、 直接に色を置く「油彩下絵」を見たときは、 すごい驚きでした。。 この辺りにこの色、 この色はこのあたり、、 という感じの下絵で、 見たところまるで抽象画みたいに具体的な物は何も無いのですが、、 それが確かに、 見事に、 モローのあの絵!(サロメとか神話など描いた)に思えるから不思議。
解説にもありましたが、 モローは色彩の画家、だったのですね。 まず色彩の配置が先にあり、、 色彩のそれぞれが情緒と結びついている、、という
それを知ると、 あの太い線と色彩でキリストを描いたルオーと結びつきます。
***
モロー独自の緻密な描写が楽しめる、 ポスターになっている「ユピテルとセメレ」や、 「ヘラクレスとレルネのヒュドラ」も素晴らしかったですが(9つの頭の蛇がみんな柄とか違っていて、すご~くかっこいいの・笑)
でも、 「ゴルゴダの丘のマグダラのマリア」が、、 いちばん衝撃的に胸に迫りました。 細かさはぜんぜん無い、 タッチはルオーのようで、、 描かれているのは、 すでに刑が処された後の、 遺体さえも運ばれていった後の、 誰もいない3本の十字架、、 それを染めているおびただしい血と血だまり。 かたわらには 足を投げ出してうなだれているマグダラのマリア。
館内の光に、 油絵の具の血が光っていて、、 黒く形だけで描かれたマリアは顔もわからないけれど、、 でもすごく哀しくて、 茫然自失で、、 なぜかすごくけなげに美しく見えた。
あと、、 同じように顔も人物のかたちもよくわからない絵だったけれど、 「ピエタ」や、 「パルクと死の天使」も、 色彩と精神性だけで成り立っているような絵で、 こういうモローの絵が見られたのは貴重でした。
図録の印刷では とうてい色彩や質感は再現できないけれど、、 でも、 ふたりの往復書簡や、 解説がとても豊富だったので、 図録はこれからゆっくりと楽しもうと思います。
***
お得情報を、、。 2Fのコーヒーラウンジなどで使える飲み物割引券を下さったので、 帰りに美味しい珈琲もいただけました。
また、 チケの半券で ブリヂストン美術館との相互割引がされています。 あちらでは 「カイユボット展」。
「モローとルオー -聖なるものの継承と変容-」展は、 今年の年末~来年にかけて、 松本市美術館にも巡回します。 行かれる方は、、 是非 ぜひ!!
ギュスターヴ・モローと ジョルジュ・ルオー、、 両者とも好きな画家だし、 ルオーの常設展示がされているこの、汐留ミュージアムへは10年くらい前に行ったことがある、、 けれど、
戦後まで存命だったルオーと、 19世紀末の画家モローとの接点を 全然知りませんでした。 この展覧会の情報を見たときにも、 ふたりの絵の接点がちっともわからず 不思議だったもの。。。
ルオーが モローの弟子だったとは、、
汐留ミュージアム http://panasonic.co.jp/es/museum/
館内の写真や動画など、こちらのインターネットミュージアムのサイトにくわしく載っています(>>)
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ルオーの美術学校時代の作品(20代)が見られたのは貴重でした。 「自画像」など見ると、本当に巧みでデッサン力はもう確立している感じで、、 もしかしたら 素描だけで見たら 先生のモローよりも能力は高かったかも、、という感じでした。
だからこそ、 ルオーの傑出した才能を見て、 モローは愛弟子としてさまざまなことを伝えたのでしょう。
一方、 細密の画家モローだと 私は勝手に思っていたけれど、 カンヴァスにデッサンの下書きをせずに、 直接に色を置く「油彩下絵」を見たときは、 すごい驚きでした。。 この辺りにこの色、 この色はこのあたり、、 という感じの下絵で、 見たところまるで抽象画みたいに具体的な物は何も無いのですが、、 それが確かに、 見事に、 モローのあの絵!(サロメとか神話など描いた)に思えるから不思議。
解説にもありましたが、 モローは色彩の画家、だったのですね。 まず色彩の配置が先にあり、、 色彩のそれぞれが情緒と結びついている、、という
それを知ると、 あの太い線と色彩でキリストを描いたルオーと結びつきます。
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モロー独自の緻密な描写が楽しめる、 ポスターになっている「ユピテルとセメレ」や、 「ヘラクレスとレルネのヒュドラ」も素晴らしかったですが(9つの頭の蛇がみんな柄とか違っていて、すご~くかっこいいの・笑)
でも、 「ゴルゴダの丘のマグダラのマリア」が、、 いちばん衝撃的に胸に迫りました。 細かさはぜんぜん無い、 タッチはルオーのようで、、 描かれているのは、 すでに刑が処された後の、 遺体さえも運ばれていった後の、 誰もいない3本の十字架、、 それを染めているおびただしい血と血だまり。 かたわらには 足を投げ出してうなだれているマグダラのマリア。
館内の光に、 油絵の具の血が光っていて、、 黒く形だけで描かれたマリアは顔もわからないけれど、、 でもすごく哀しくて、 茫然自失で、、 なぜかすごくけなげに美しく見えた。
あと、、 同じように顔も人物のかたちもよくわからない絵だったけれど、 「ピエタ」や、 「パルクと死の天使」も、 色彩と精神性だけで成り立っているような絵で、 こういうモローの絵が見られたのは貴重でした。
図録の印刷では とうてい色彩や質感は再現できないけれど、、 でも、 ふたりの往復書簡や、 解説がとても豊富だったので、 図録はこれからゆっくりと楽しもうと思います。
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お得情報を、、。 2Fのコーヒーラウンジなどで使える飲み物割引券を下さったので、 帰りに美味しい珈琲もいただけました。
また、 チケの半券で ブリヂストン美術館との相互割引がされています。 あちらでは 「カイユボット展」。
「モローとルオー -聖なるものの継承と変容-」展は、 今年の年末~来年にかけて、 松本市美術館にも巡回します。 行かれる方は、、 是非 ぜひ!!