東京フィルメックスの「内田吐夢映画真剣勝負」より。
題名こそ“たそがれ”だが、常時数十人の客が入っていて、全員が芝居しているのをパンフォーカスで撮っているのだから画面のヴォリュームは大変なもの。音楽を演奏する場を高くして、客が出入りするのを下からにするといった具合に立体的に作られたセット。
リメークの「いつかA列車に乗って」は演奏されるのはもっぱらジャズだったが、ここでは「さくらさくら」から軍歌から韓国の歌から「カルメン」の「闘牛士の歌」とすこぶるヴァラエティに富んでそれぞれが時代性を示している。
ドラマ上の理由付けを意外なくらいやっておらず、お話がとんとん進んですとんと落ちて終わりとムダがない。
(☆☆☆★★)

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