prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「透光の樹」

2004年11月22日 | 映画
今は恋愛もので障害をおよそ作りにくいのだが、ここではまず時間の隔たりが設定され、さらに金を貸し借りするという形で初めに観念的な垣根を作ってしまい、それを口実にしてからあとは肉体の方が追い抜いて勝手に燃え上がる観。秋吉久美子、永島敏行ともに肉体美があるので、かなり観念的なところがある内容に文字通り肉付けしている。
セックス描写がリアル。ふっと根岸吉太郎に「ノルウェイの森」を撮らせたらどうだろうと思った。

石川ロケのしっとりした風景が効果的。釣りに行ったら元亭主とばったりなんて世間の狭さがよく出ている。
「アラン」がどうのジョイスの「ユリシーズ」がどうのと、永島社長の会社のスタッフは結構教養主義的な傾きがある。
赤坂のシーンでちらっと取り壊し前の旧TBSの建物が写る。
(☆☆☆★★)


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様さま

2004年11月22日 | Weblog
市川雷蔵の特集上映が銀座で始まる。昔、ヨン様ならぬ雷さまと呼ばれてましたね。ジェラール・フィリップもフィリップさまと呼ばれてたし、ああいう優男が“様”づけで呼ばれる伝統ってあるのか。

「Mr インクレディブル」のメイキングをちょっと見る。CGキャラクターの服を本物の服同様に型紙を作ってから縫製したりとか、骨格や筋肉や脂肪(笑)の層をいちいち別に作って組み合わせたりとか、徹底してる。

私がシナリオを書いた「あなたの隣の恐い話」のビデオが送られて来たので見る。細かいところで直したくなるところがあるが、よくある心霊実話ものとは少し違うテイストは出たみたい。それがウケるかどうかはわからないが。