今頃だが、川端康成の「伊豆の踊子」を読んで、完全なロリコン小説なのに一驚する。今まで映画やドラマで見ていたのがいかに水で薄めていたか、わかった。実物読んでみないと、わからないものです。
14歳という年齢設定だけですでにもうアブナイし、名前ではなくもっぱら「踊子」とだけ記されるあたりも、後年の「眠れる美女」の美少女のオブジェとしての扱いと通じている。踊子が風呂から出てきて、前も隠さない素裸で手を振るなんて場面、ドラマで描かれたことあったっけ。
それにしても、これが一種の国民文学になっているのだから、今の日本のロリコン志向というのも結構根が深いのでは。