もともとアストル・ピアソラに魅せられて結成したというグループなだけに、演目の大半はピアソラの作品。
編成もバンドネオンがアコーディオンになった他はピアソラ晩年に多かった五重奏団形式そのままだが、演奏はかつてピアソラが「ラ・クンパルシータ」を「クンパルソーラ」(!)と呼ばれるほどアレンジしたのに近い崩し方。音がやたら多かったり、ものすごく早いパッセージにしたり、ギター・ソロがいきなりジャンゴ・ラインハルトばりだったり。
ピアソラの叙情的な面が後退して、知らない人がいきなり聞いたら現代音楽だと思うだろう(いや、現代音楽には違いないのですが)。