作/ヘンリク・イプセン 構成・演出/原田一樹
劇団キンダースペース第30回公演
出演/瀬田ひろ美・平野雄一郎・小林元香・古木杏子・嶋崎伸夫(青年座)・白州本樹(スターダス・21)・うえだ峻 他
シアターX(cai)カイ
歌舞伎の花道のような通路が客席を貫いてしつらえてあって、その一番後方に「野鴨」がいる屋根裏部屋がある、という設定になっている。「野鴨」を直接見せないのはその象徴的正確からして当然だが、存在を背後にまわすことで、その象徴性が個々の観客の「心の中」にあるかのような効果があがっているように思う。
夫婦の結婚してからの歳月と娘の年齢とが微妙に近いこと、二人のまるで別々の境遇にいるはずの人物がなぜか同じ病気を抱えていること、といった伏線が次第に立ち上がってきて、最後の銃声一発に集中しきる劇構成の巧みさ。
余計な「理想」を掲げて知らなくてもいいことを夫に知らせ家庭を破壊してしまう金持ちの親に反発している息子に、たとえば社会主義者の面影を見る。
本ホームページ
劇団キンダースペース第30回公演
出演/瀬田ひろ美・平野雄一郎・小林元香・古木杏子・嶋崎伸夫(青年座)・白州本樹(スターダス・21)・うえだ峻 他
シアターX(cai)カイ
歌舞伎の花道のような通路が客席を貫いてしつらえてあって、その一番後方に「野鴨」がいる屋根裏部屋がある、という設定になっている。「野鴨」を直接見せないのはその象徴的正確からして当然だが、存在を背後にまわすことで、その象徴性が個々の観客の「心の中」にあるかのような効果があがっているように思う。
夫婦の結婚してからの歳月と娘の年齢とが微妙に近いこと、二人のまるで別々の境遇にいるはずの人物がなぜか同じ病気を抱えていること、といった伏線が次第に立ち上がってきて、最後の銃声一発に集中しきる劇構成の巧みさ。
余計な「理想」を掲げて知らなくてもいいことを夫に知らせ家庭を破壊してしまう金持ちの親に反発している息子に、たとえば社会主義者の面影を見る。
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