デンゼル・ワシントン、ラッセル・クロウの二大スター競演には違いないけれど、直接からむ芝居はほとんどなく、ラスト近くになって出会ってからは馴れ合いの協力関係になるのでさほどの緊張感はない。脇のキャストもずいぶん贅沢に固めているが、顔見せの分、間延びしている。
死体に麻薬を隠して密輸するという手口はこの映画の舞台になっている70年代だったらショッキングだったかもしれないが今では常識だし、麻薬取締官が麻薬を横流ししているというのも同様。結局全体にこれといった見せ場はなく、構えが立派な分、エンジンのついていないキャデラックという感じ。
ジョシュ・ブローリンのメイクが、なぜか「Q&A」のニック・ノルティそっくり。
(☆☆☆)