現在と過去と大過去が交錯する構成なのだけれど、警察にすでに捕まっている時点が現在になっているので捕まるかどうかというサスペンスはないし、探偵役というか謎解きをガイドする役目のキャラクターがいないから、場面のつなぎがかなり恣意的で引っ張っていく力が弱く、二時間は長く感じる。
どちらかというと秘密の隠れ家のロフトを共同で持った男たちのどうしようもない俗物ぶりを描くのが眼目になっている。
ベルギー製サスペンスとは珍しいが、男のしょうもなさは万国共通みたい。
舞台になる一方の角がやたらとんがった三角形の建物の形状がおもしろい。よく探してきたという感じ。
(☆☆☆)