金庫破りの訓練はもちろんだが、社交ダンスだの、飲み物に毒を混ぜるための手品だの、まあ実にさまざまな技能を教育したもの。最近の研究だと、忍術も教えていたとわかったらしい。
軍の中で継子扱いされていたことが描きこまれていて、それが結束を強めたのだろうと自然にわからせる。
創立者役が加東大介がスパイの理想像として日露戦争の明石大佐を例に挙げてスパイに必要なのは真心だと教える。まじめな調子で、本心からそう思っていて、だから部下もついてきたのではないかと思わせる。
男だけの世界で市川雷蔵の冷ややかで女性に心をぴくとも動かさないイメージが逆になんとも艶っぽい。
(☆☆☆★★★)