prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
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「パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊」

2017年08月06日 | 映画
個人的な評価とするとこのシリーズは一作目はおもしろかったのだけれど、二作目三作目と崖を転げ落ちるようにつまらなくなり、四作目はつまらなかった記憶もないが見た記憶も薄い。
で、五作目にしてぐいと盛り返したのにちょっと驚いた。

ジャック・スパローと海賊殺しのサラザールとの確執、ウィルとエリザベスと間に生まれた息子が父親の呪いを解こうとする話と、父を継いで天文学者になった美女の大きく三つのプロットが絡むが、よく考えてみるとジャック自身のドラマというのは皆無なのだね。

全体にジャック・スパローが主役というより後期の「男はつらいよ」の寅さんに近い立場でドラマがあるのは周囲のキャラクターという作りで、意外と細かく親子関係の対応があったりして、もともと優れた演技者であるバルボッサ役のジェフリー・ラッシュが見せ場をもらって力量を見せる。

思い切りよりよくジッャクを狂言回しにした戦略の成功という感じ。代わりにジョニー・デップが酔っ払いの一人芝居みたいになるのはちょっときつい。冒頭の登場の仕方がまるっきり「街の灯」のチャップリンになるのではないかと思ったら大当たり。

あちこちに設定や展開に(なんで?)と思わせるところはあるけれど、気にするより先にとっとこ展開して忘れてしまう。

ポセイドンの槍の登場のくだりを頂点に、奇想の画面の連発に感心する。
(☆☆☆★★)

パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊 公式ホームページ

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8月5日(土)のつぶやき

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