prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「あしたは最高のはじまり」

2017年10月21日 | 映画
遊び人の男のところに前にちょっと関係した女がやって来てあなたの娘だと赤ちゃんを置いて行ってしまう、という出だしはフランス映画「赤ちゃんに乾杯!」、そのリメークの「スリーメン・アンド・ベイビー」をもろに思わせるけれど、赤ちゃんが成長して8歳になってからその置いていった女が戻って来てどうなるかというあたりが「クレイマー・クレイマー」調の展開になる。
これを足すとつまり勝手に赤ん坊を父親?に押しつけた女がまた一方的に取り返そうとする話になるわけで、どうしても身勝手にしか見えないし、第一筋として相当に行き当たりばったりということになる。

フランスで始まった話が途中が舞台がロンドンになって、セリフも英仏ちゃんぽん。最近はずいぶんイギリスで暮らすフランス人も多くなっているのだなと思わせる。

娘に母親がどうしているのか情報員として世界を飛び回っているといってウソをつくというのもずいぶんな話だし、第一どうやって母親が生活していたのかといった大事なところがわからないし、なんで最初に赤ちゃんを押し付けられた時に公的機関に任せることを考えなかったのか、見ている限りおよそわからない。

その他まあネタバレになるから書かないが、伏線も何もなしにいきなりぽんぽんと唐突な、しかも重大な展開を見せるところがままある。

出演者に愛嬌はあるけれど、正直、いちいち突っ込むのが面倒になるくらいディテールも全体の建てつけも甘い。
(☆☆★★★)

10月20日(金)のつぶやき

2017年10月21日 | Weblog