「狼よさらば」を代表とするヴィジランテ(自警主義)ものの新しい一作。女性が復讐するというのはジョディ・フォスター主演の「ブレイブ・ワン」というのがあったし、必ずしも前例がないわけではない。
この映画の新味とすると、冒頭でいきなり復讐シーンから始めて、それから回想で事情を語っていく形式をとっていることで、とにかく初めからやたら強いという設定らしてどうやって犯罪組織を相手にできるくらい強くなれたかという理由づけはあまり気にせずとにかく強いのだという設定で押しきっていること。
これはこれで美女のアクションを見せるという本来の目的からすれば割りきっているとも言える。もともと荒唐無稽さや法的モラル的な乱暴さに対する批判は免れないジャンルなのだし。
ラスボスが髪型含めて「コマンドー」のバーノン・ウェルズみたい。
あとヒロインがスラムに身を隠しスラムの住人に邦題通り女神扱いされるという趣向もある。「狼よさらば」の頃は中産階級層が厚かったから市民社会が喝采するという感じだったが、今では社会の底が抜けたのを反映している感