酒場で何もしていないのに先住民だからと侮辱してきた保安官(!)をあっという間にブロンソンが射殺するパンチの利いた出だしが快調で、その知らせを受けたジャック・パランスが軍服を着て討伐隊を組織して追跡を始める。
あとでわかることだが、バランスが着飾るのはカスター将軍の憤死からウンデッド・ニーの虐殺に至る白人側のトラウマを晴らすための戦いの演出で、このトラウマは最近の「荒野の誓い」にもつながってくる。
自分のテリトリーに彼らを誘い込み神出鬼没に現れては消え一人づつ追っ手を返り討ちにしていくブロンソンのキャラクターはランボーみたいで、考えてみるとランボーは先住民の血が入っているという設定だった。
追っているつもりが追われる羽目になって混乱した討伐隊が仲間割れしていく醜さをイギリス人監督マイケル・ウィナーが非情な目で描く。
白人たちが八つ当たり的にブロンソンの妻をレイプしたり、殺した青年の死体をわざわざ焼いたりといった残虐さはかなりはっきりベトナム戦争のアナロジーなのだろうなと思わせる。
製作は1972年、もろにベトナム戦争の最中。
追跡をはぐらかすような展開を迎え、終盤の決闘など抜きで「眼には眼を」を思わせるラストカットのあと、エンドマーク抜きでばさっと画面が黒くなってジ・エンド。
およそ古典的西部劇では考えられないカタルシス抜きの作り。
あとでわかることだが、バランスが着飾るのはカスター将軍の憤死からウンデッド・ニーの虐殺に至る白人側のトラウマを晴らすための戦いの演出で、このトラウマは最近の「荒野の誓い」にもつながってくる。
自分のテリトリーに彼らを誘い込み神出鬼没に現れては消え一人づつ追っ手を返り討ちにしていくブロンソンのキャラクターはランボーみたいで、考えてみるとランボーは先住民の血が入っているという設定だった。
追っているつもりが追われる羽目になって混乱した討伐隊が仲間割れしていく醜さをイギリス人監督マイケル・ウィナーが非情な目で描く。
白人たちが八つ当たり的にブロンソンの妻をレイプしたり、殺した青年の死体をわざわざ焼いたりといった残虐さはかなりはっきりベトナム戦争のアナロジーなのだろうなと思わせる。
製作は1972年、もろにベトナム戦争の最中。
追跡をはぐらかすような展開を迎え、終盤の決闘など抜きで「眼には眼を」を思わせるラストカットのあと、エンドマーク抜きでばさっと画面が黒くなってジ・エンド。
およそ古典的西部劇では考えられないカタルシス抜きの作り。
後半、ブロンソンが半裸になって筋骨隆々たる肉体美を見せるファンサービスぶり。ウィナーとは「狼よさらば」の大ヒットの二年前のコンビ作。