見通すと、これが「人形の家」の現代版であることに気づく。
夫の浮気という一見ありふれた理由から家を出て見ず知らずの人だらけの環境で62歳の女性がほとんど知りもしないサッカーのコーチを引き受ける羽目になる。
夫はサッカーに夢中だったが、妻はまるで興味がない。という以前に心を閉ざし何にも興味を持たないようになっている。
「(掃除や洗濯の染み抜きの)重曹はサッカーより役に立つ」というセリフが初めの方にあるが、夫の服についた香水の香りに重曹を使いながら、それが自分のものではないことに頭がいかない。
それだけ実は心が冷えきっていることに、家を飛び出してから気づいていく。
サッカーのコーチをやるのに許可がいるというのはともかく、酒を飲むのにも許可がいるかのように言われて真に受けるあたり、これまでまるで酒を飲む習慣がなかったらしいのが窺えるし、少しづつ主にサッカーをコーチする(とも言えないが)うちに殻を破っていくドラマになっている。
夫の浮気という一見ありふれた理由から家を出て見ず知らずの人だらけの環境で62歳の女性がほとんど知りもしないサッカーのコーチを引き受ける羽目になる。
夫はサッカーに夢中だったが、妻はまるで興味がない。という以前に心を閉ざし何にも興味を持たないようになっている。
「(掃除や洗濯の染み抜きの)重曹はサッカーより役に立つ」というセリフが初めの方にあるが、夫の服についた香水の香りに重曹を使いながら、それが自分のものではないことに頭がいかない。
それだけ実は心が冷えきっていることに、家を飛び出してから気づいていく。
サッカーのコーチをやるのに許可がいるというのはともかく、酒を飲むのにも許可がいるかのように言われて真に受けるあたり、これまでまるで酒を飲む習慣がなかったらしいのが窺えるし、少しづつ主にサッカーをコーチする(とも言えないが)うちに殻を破っていくドラマになっている。
警官がいい人というのは意外と新鮮。
主演のペルニラ・アウグストはカンヌのパルムドール作「愛の風景」の監督のビレ・アウグスト夫人だと思っていたら、離婚していたのね。
主演のペルニラ・アウグストはカンヌのパルムドール作「愛の風景」の監督のビレ・アウグスト夫人だと思っていたら、離婚していたのね。
ラストの締めくくり方がなかなか粋。