prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ジャッリカットゥ 牛の怒り」

2022年02月25日 | 映画
このリジョー・ジョーズ・ペッリシェーリ監督作品では「チュルリ」の方を先に東京映画祭で見ていたので、ある程度作り方の共通性はわかる。
丁寧に撮るところは度外れて丁寧に撮るのと、ラストでとんでもない飛躍を見せること、開巻に意味のよくわからないが映画全体を象徴したようなエピグラフを置くこと、など。

リズム感がかなり変。MTV風の速いテンポで短いカットをつないだかと思うと、おそろしくのったりした空撮がずうっと続いたりする。
どちらも早く映画の中に巻き込む技法なわけだが、打ち消しあって逆に宙ぶらりんになっているような気分になる。

しかし、これ動物愛護がうるさい国だったら撮れたかどうなのか。
動物は殺していませんという決まり文句が出てこなかったのは確か。
出てくる村人の数とエネルギーは呆れるばかり。