舞台はアメリカかと思ったら、アイルランドのダブリンでした。
監督はロルカン・フィネガンLorcan Finnegan。フィネガン というからアイルランド系かと思って検索してみたが、個々の映画の関係者とするとひっかかるのだが、どういうわけかWikiでは個人としては名が出ていない。個人のホームページは出る。
謎のフィリピン人役のチャイ・フォナシエルは1986年9月27日生まれの37歳。
小柄なもので、もっと若く見える。英語、セブアノ語、タガログ語、ヒリガイノン語を解するとのこと。
フィリピン映画「リスペクト(2017)」に出ているらしく、2018年の第31回東京国際映画祭「CROSSCUT ASIA #05 ラララ 東南アジア」で上映された記録がある。
アイルランドというとITが普及してからは大いに経済発展したが、それまでは貧しい国で、つまりフィリピンのように搾取される側から短い間に搾取する側にまわったと考えていいかもしれない。
フィリピンの民間療法に通じるアニミズム的な体質が前は強かったが、最近は忘れられているということか。
民間療法と書いたが、むしろ呪いと言うべきでフォナシェルが小柄なだけに子供の目線にまで下りてくるのが不気味。
虫だの妙な薬草だのがヒロインが服用する近代的な薬と対照的なようで、似たような位相にある気がする。
ノセボという言葉の意味自体、プラシーボ(偽薬)が何の効果もない薬の効果が信じることで実際に現れるのに対して、患者の否定的な思い込みや心理状態が原因で有害な副作用をもたらす無害な偽薬をいうらしい。
エヴァ・グリーンの痩身と異様に白い肌が病的な印象を強める。