オープニングの字幕で動物は殺してませんとか、麻薬はいけませんといった言わずもがなの文言が並ぶのをぼんやり眺めていたらすぐ差し迫った意味があるのがわかる。
つまり、森で象が大量に殺されて象牙を切り取られるわ、役人がマリファナ(ガンジャ)をぷかぷか吸って村人を拷問するわで、いささか刺激が強い。
森に棲む精霊(にしては穢いね)みたいな男とか、象の群れとかを結びつけるのはわかるが、クリント・イーストウッドそれもマカロニウェスタンの彼とか、インド映画の巨匠サタジット・レイといった名前が並ぶもので、一体どう結びつくのか三題噺みたいで見当がつかなかったが、三時間近い時間をかけたラストでだんだんピースが積み上がって、ああそういうことかと腑に落ちた。
手足を一杯に伸ばしておいてもへたれず、徐々に態勢を立てていくよう。
ラストの発想は期せずして「シサㇺ」のラストにだぶる。