prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

余震、治まらず

2004年10月25日 | Weblog
自衛隊が20000食分炊き出して配るという。すごい数に聞こえるが、避難している人が8000人を越えているのだから2,3食分にしかならない。大変な話だ。これで家が壊れたままで冬場になって雪でも降られた日には、どうするのだろう。
新潟というと角栄の地元という印象がいまだに強いのだが、娘の真紀子は何かするのかな。あてにならない気がするのだが(するつもりがあったのなら、もうやってるはず)。
で、自分は何をするかというと、気が向いたら募金する程度なのですけどね。

一日中地震

2004年10月24日 | Weblog
一日中地震の情報が流れている。だけでなく、本当に地震が起こり続けている。こんなにしつこい余震も珍しい。こう多いと“余”って言葉が似合わない。
こういう時だけタンスのつっぱり棒が弛んでないか風呂に水がためてあるか見たりする。

「奪還-DAKKAN アルカトラズ」

2004年10月24日 | 映画
スティーブン・セガールが一見意外な出方をするが、この人がやるとすべて案の定になる。ただし「マトリックス」のマネはやめてほしい。かなり肉がついて頭が寂しい。
アルカトラズにヘリコプターが突っ込みロケットランチャーがぶっぱなされる大々的なドンパチっていうのは初めて見た。それらしく見えるセットをよく作ったもの。ただなんでアルカトラズなのかよくわからない。一種のブランドなのか。
悪者のNo.2がやたら青いアイシャドーが目立つ女というのがケバくて可笑しい。
(☆☆★★★)

地震とテレビ

2004年10月24日 | Weblog
新潟で地震。東京でも何度も揺れる。テレビはNHKはもちろん、民放も次々と特別番組に切り替わる中、テレビ東京はわずかな時間を除いて土曜スペシャルとアド街っ区天国を断固として放映する。立派。
テレビ朝日も割と通常の番組を放映したよう。視聴率ビリとブービーというのは偶然ではないのかも。

教育テレビでは安否情報の掲示板みたいな放映をしている。電話が殺到するのを避けるのにいい方法。

またぞろ首相の対応がどうこうと小姑めいた批判がテレビでぽつぽつと耳に入る。行って具体的にどうにかなるものか? まさか普段から足引っ張っておいて、行けば精神的な支えになるとでもいうつもりか。行けば行ったでパフォーマンスだなんだと言うのではないか。
対応はまあ普通で、誉めることはないがくさすこともない。阪神大震災の時よりは進歩している。

「アルマーニ」

2004年10月24日 | 映画
アルマーニの家族がまるで姿を見せない。独身にせよ親族はいるだろうに、まったく出てこない。プールから出て裸で歩き回っているあたりの孤独感。「私には親友が一人もいない」と言うのに、なんか嬉しくなる。

あれだけ世界中を回っていて英語をまったく話さないというのも珍しい。
ファッションショーの準備で怒鳴りまくるあたり、特にカリスマだからというわけではなく立場と才能からして自然ななりゆきと受け取れる。
テーブルを囲んで乾杯する時、席についている人全員のグラスにいちいち自分のグラスを当てて行く奇妙な完全主義。
(☆☆☆★)

「ツイステッド」

2004年10月23日 | 映画
題名負けっていうのか、ひねり(ツイスト)があることはあるけどないのと同じハナシ。
柔スティックっていう武器が出てきて、見たことないので調べたらフランク・A・マツヤマという在米柔術家が作って警察関係に広めた武器だという。実態はともかく見かけがツボ押し器か大人のオモチャみたいに見えて困る。
エンドタイトルにMessers. Kaufmanと出てくる。Mr.の複数形でカウフマン一族といった意味。監督のフィリップ・カウフマンの家族親戚も参加しているということか。
(☆☆★★★)


常連

2004年10月23日 | Weblog
スーパーのレジでクーポン券を出そうとしてもたもたしているうちに計算が済んでしまい、レシートを見てみるとちゃんと割り引きしてあった。しょっちゅう使っているものだから、顔覚えられて先回りしたらしい。精算済んだ後で、一応券置いて行ったが。

右手の親指と人指し指を切っているもので、鬚を剃るのに左手でやってみる。左右の感覚を改めて整理するみたいで、今更ながら鏡に写った像は左右逆であることを再認識する。考えてみるとフシギ。
リンゴをむくのに親指を添えられないと、やりにくくっていけない。


「アイ、ロボット」

2004年10月22日 | 映画
「ロボット三原則」なんて完璧と思える人間保護のための原則(英語ではlaw=法っていうのね。初めて知った)をどう破ってロボットに叛乱を起こさせるか、というのが興味を引いたが、いささかがっかり。
物語上は煩雑なくらい伏線張っているのに、何が人類を滅ぼすかを具体的に描かないで、環境問題その他の常識的な危機感にゲタを預けるっていうのでは、とってつけたようで納得できないし、人類ならぬ個々の人間にロボットが暴力をふるっていいというのは拡大解釈が過ぎる。
それに各ロボットはそれぞれの意思=進化するプログラムで動いているのではないのか。黒幕めいたプログラムをやっつけておしまいというのは、毎度おなじみハリウッド的御都合主義。
監督のアレックス・プロヤスは「クロウ」や「ダークシティ」(これは興行的に惨敗)と独自の美学的演出で注目したが、ここではフツーのCGショーを作っている。だから当ったのだろうが。

思いつきで言うが、ここはロボットが自分はロボットではないと認識するようになるとか、原則の前提をひっくり返すような大業を使わないといけないところではないか。
(☆☆☆)


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スライサー

2004年10月22日 | Weblog
きのうのケガにもめげず、スライサーでキャベツの千切りを作る。また調子に乗ってたくさん作りそうになるくらい快調に包丁ではできないくらい細く早くできる。
それにしても、テレビ通販なんかだといとも軽やかに野菜をスライスしまくっているけれど、あれでは手を切ることあるってイメージ持ちにくいね。

最近、魚肉ソーセージを買うことが増えたが、事実売り上げがずいぶん伸びているそう。意識したわけではないが、意識しないで買っている人も多いのだろう。


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「昼顔」

2004年10月21日 | 映画
終わってトイレで「さっぱりわからね」と言っていたオジさんあり。別にスジがつかめないってことはないでしょうけどね。
テレビでやった時は冒頭に「セブリーヌの夢」と字幕が入っていた。テレビらしい大きなお世話だが、そうしないとわからないくらい幻想や明らかに現実とはズレた描写(道端に空の車椅子がどんと置いてあったりする)が、特にそれらしく強調することなくぱっ、ぱっと入ってくる。音楽を使わないのと同じくルイス・ブニュエル独特の乾質な文体。
もっともここでは有名文学をよりどころにした(ダシにしたというか)エロティシズムが売りなので、割と中途半端。カトリーヌ・ドヌーブはまことに美しく、それほど脱いでいるわけではなくても冷めていてエロい。

「芸者クラブ」の会員という東洋人が出て来て鈴を鳴らしどこのかわからない言葉を話す(字幕も出ない)が、日本人のつもりかな。確かブニュエルの遺作「欲望のあいまいな対象」にもエロショーに群がる日本人観光客が出て来た。
(☆☆☆)


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災難

2004年10月21日 | Weblog
台風による豪雨で、トイレと風呂から水が逆流してくる。
かと思うと、もらいもののセラミックカッター(鰹節を削る要領で野菜をカットする、テレビ通販でよく売っているあれ)を使ってみたら手をすぱっとやる。写真はその処置をした後の手。けっこうブキミに撮れている。野菜が小さくなったら付録のカバーを使えって、注意書きにあるのは読んでいたが、調子よく切れるのでつい勢いに乗ったらコレだ。


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「アリスの恋」

2004年10月20日 | 映画
「タクシー・ドライバー」を出す前の寄り道と見なされがちな作品だが、ハーヴェイ・カイテルの神経症的暴力男がいかにものスコセッシ調。ヒロインの息子がつまらないジョークを何度も何度も聞かせるちょっとユーモアを通り越した鬱陶しさも。
後半の舞台になるレストランの客が全員びっちり芝居している。
アリスが求愛を受けるか受けないかというクライマックスで、注文のメニューを担いで身動きとれない格好でやらせるという芝居の組み立ての工夫。
ジョディ・フォスターが、まるで男の子みたい。
(☆☆☆★)


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「アバウト・シュミット」

2004年10月19日 | 映画
主人公のシュミットが援助の小切手を送っているタンザニアの6歳の少年に書く手紙の文章がナレーションでかぶさるのだが、この内容が普通およそ赤の他人に向かって書くことではないセキララな内面告白になっている。
どこまで意識していたのかわからないが(最初書き出す時は思わず筆が滑ったという感じで描かれている)、相手が遠い外国で英語がわからないどころか読み書きもできない子供だからできる真似で、言ってみれば木のうろに「王様の耳はロバの耳」と叫びこむように言いたいことを言っているのだが、これが思いもかけない形で返ってくるラストは、直前にシュミットが自分はいてもいなくてもと同じだという意識にさいなまされているのに対して、言いたいことが届かなくても相手に影響は与えられる、という回答になっている。少しずれているが、コミュニケーションがずれっぱなしなのは、全体の基調。
こういう手紙の使い方はあまり覚えがなく、新鮮かつ効果的。

思うようにいかなくて苛立つシチュイエーションが重なり、(特に他ならぬジャック・ニコルソンだから)爆発しそうで爆発しないで、随所でユーモアでかわしながら大詰めで納得させる作劇。
ニコルソンがちゃんとサラリーマンに見えるのは、お歳ということもあるだろうし、新生面を開いたともいえるだろう。見事なもの。

ちょっとして言葉のやりとりや日常的な出来事が妙にいらだたしく感じられるのをユーモアにくるんで描くデリカシー。亡妻がキャンピング・カーを買っておいたという設定もうまい。生活水準もわかるし、モーテルに泊まる余計な芝居もいらない。でかい図体で駐車場に割り込んでくる画がなんだかおかしいし、結構無神経なシュミットの性格にも合っている。
(☆☆☆★★★)


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「悪童日記」

2004年10月18日 | Weblog
読みのがしていたアゴタ・クリストフの「悪童日記」を読む。面白い。東欧を舞台にした疎開ものなのでついイエールジ・コジンスキーの「異端の鳥」と比較したくなるが、あれほど陰惨かつ暴力的(その迫力がただごとではないのだが)ではなく、なんともいえずふてぶてしくユーモラス。主人公を双子にしてエゴをあいまいにして内にこもらないようにしている効果。

久しぶりに天気がいいが、事情があって外出できず。せめて布団は干す。
あまりプロ野球は見ないが、日本シリーズの西武vs中日の一戦は逆転また逆転で思わず見てしまう。もっともスポーツ新聞では松井の活躍の方が一面扱いなのは無理もないが、ちょっと気の毒。


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