「MAKIKYUのページ」ではここ数日、現在苦境に立たされている銚子電気鉄道(銚電)やその関連記事を幾つか掲載していますが、MAKIKYUが先日銚子へ出向いた際に乗車した列車の一つが、この記事名にもなっているJR総武本線の普通列車・5355Mです。
この電車は成東(なるとう)を12時43分に出発し、終点銚子には13時35分到着の普通列車ですが、昼間の比較的乗客の少ない時間帯という事もあって、東京~成東間を特急「しおさい5号」(東京11時40分発)として運行した後、成東以東を「開放扱い」としてE257系(500番台)と呼ばれる特急用車両を普通列車として運行している電車で、普通列車区間内のみの利用であれば、特急用車両を使用しているにも関わらず普通乗車券のみで乗車できる乗り得列車です。(この区間内であれば当然格安の青春18きっぷでも乗車できます)
こんな事を言うと、特急利用者の中には損した気分になる方も居られるかと思いますが、特急区間に跨って乗車した場合も、特急料金は成東までの扱いになりますので、東京~旭以遠、千葉~八日市場以遠などでしおさい号を利用する場合、この列車を利用すると他の特急よりも特急料金が割安になるというメリットもあります。
こんな事を言っていると、MAKIKYUは何処から乗車したのか気になる方も居られるかと思いますが、先日乗車した区間は松尾(成東の一つ銚子寄りにある駅です)→銚子で、以前にもMAKIKYUは一度この車両に乗車した事がありますが、その際も内房線の「さざなみ10号」に上総湊→君津間乗車でしたので、MAKIKYUの性が多少は推測できるかもしれません。
MAKIKYUが5355Mに乗車した松尾駅では、丁度銚子→成東間が普通列車扱いとなる「しおさい10号」との列車行き違いもありますが、ここでは成東以降で特急となる上り列車は前面貫通扉部分のLED表示機に「しおさい」の表示となっていたのに対し、この5355Mは終点まで普通列車という事で「普通」表示となっていたのも興味深い点です。
このE257系(500番台)は5355Mの他にも、総武本線では松尾駅で行き違いを行う5360Mにも運用され、房総エリアのその他線区でも一部の普通列車に運用されますが、この車両を開放扱いで普通列車として運行する列車は、外房線の勝浦~安房鴨川間を除くと運行時間帯の悪い列車ばかりですので、そういった意味でも5355Mは非常に注目の列車です。
E257系(500番台)は汎用特急車で2編成併結→途中駅で切り離しを行う事もあって前面は貫通型となっていますが、この前面の面構えはかなり特徴的で好みが大きく分かれそうで(個人的にはちょっと…という感じです)、また各窓毎に設けられたブラインドのレールが大窓の真ん中を占拠していて少々鬱陶しいですが、回転式リクライニングシートの客室は普通列車としては上等すぎる程で、もし「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様が銚子方面へ行かれる際に上手く時間が合うようでしたら、是非乗車をオススメしたい列車で、午後から銚電訪問を…という方にも最適かと思います。
ちなみにMAKIKYUは松尾で先日取り上げた空港シャトルバス(成田空港11時19分発)からJRに乗り継ぐ際、急げば一本前の列車にも間に合う感じでしたが、1本前の列車はこの5355Mと同じ5両編成ながらも最近千葉地区にやってきた新顔でグレードは大違いですので、一本見送って5355Mへ乗車する価値は充分にある気がしました。(ただJR総武本線成東以東は運転間隔がかなり空きますので要注意:ちなみに松尾にはコンビニが2件程、辛うじて食料調達や時間潰しが可能なレベルでした)
写真は松尾駅に入線した5355Mと、乗車中の車内の様子です。