MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
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JR総武本線・普通列車5355M(成東→銚子)

2006-12-25 | 鉄道[首都圏・JR]
 

「MAKIKYUのページ」ではここ数日、現在苦境に立たされている銚子電気鉄道(銚電)やその関連記事を幾つか掲載していますが、MAKIKYUが先日銚子へ出向いた際に乗車した列車の一つが、この記事名にもなっているJR総武本線の普通列車・5355Mです。

この電車は成東(なるとう)を12時43分に出発し、終点銚子には13時35分到着の普通列車ですが、昼間の比較的乗客の少ない時間帯という事もあって、東京~成東間を特急「しおさい5号」(東京11時40分発)として運行した後、成東以東を「開放扱い」としてE257系(500番台)と呼ばれる特急用車両を普通列車として運行している電車で、普通列車区間内のみの利用であれば、特急用車両を使用しているにも関わらず普通乗車券のみで乗車できる乗り得列車です。(この区間内であれば当然格安の青春18きっぷでも乗車できます)

こんな事を言うと、特急利用者の中には損した気分になる方も居られるかと思いますが、特急区間に跨って乗車した場合も、特急料金は成東までの扱いになりますので、東京~旭以遠、千葉~八日市場以遠などでしおさい号を利用する場合、この列車を利用すると他の特急よりも特急料金が割安になるというメリットもあります。

こんな事を言っていると、MAKIKYUは何処から乗車したのか気になる方も居られるかと思いますが、先日乗車した区間は松尾(成東の一つ銚子寄りにある駅です)→銚子で、以前にもMAKIKYUは一度この車両に乗車した事がありますが、その際も内房線の「さざなみ10号」に上総湊→君津間乗車でしたので、MAKIKYUの性が多少は推測できるかもしれません。

MAKIKYUが5355Mに乗車した松尾駅では、丁度銚子→成東間が普通列車扱いとなる「しおさい10号」との列車行き違いもありますが、ここでは成東以降で特急となる上り列車は前面貫通扉部分のLED表示機に「しおさい」の表示となっていたのに対し、この5355Mは終点まで普通列車という事で「普通」表示となっていたのも興味深い点です。

このE257系(500番台)は5355Mの他にも、総武本線では松尾駅で行き違いを行う5360Mにも運用され、房総エリアのその他線区でも一部の普通列車に運用されますが、この車両を開放扱いで普通列車として運行する列車は、外房線の勝浦~安房鴨川間を除くと運行時間帯の悪い列車ばかりですので、そういった意味でも5355Mは非常に注目の列車です。

E257系(500番台)は汎用特急車で2編成併結→途中駅で切り離しを行う事もあって前面は貫通型となっていますが、この前面の面構えはかなり特徴的で好みが大きく分かれそうで(個人的にはちょっと…という感じです)、また各窓毎に設けられたブラインドのレールが大窓の真ん中を占拠していて少々鬱陶しいですが、回転式リクライニングシートの客室は普通列車としては上等すぎる程で、もし「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様が銚子方面へ行かれる際に上手く時間が合うようでしたら、是非乗車をオススメしたい列車で、午後から銚電訪問を…という方にも最適かと思います。

ちなみにMAKIKYUは松尾で先日取り上げた空港シャトルバス(成田空港11時19分発)からJRに乗り継ぐ際、急げば一本前の列車にも間に合う感じでしたが、1本前の列車はこの5355Mと同じ5両編成ながらも最近千葉地区にやってきた新顔でグレードは大違いですので、一本見送って5355Mへ乗車する価値は充分にある気がしました。(ただJR総武本線成東以東は運転間隔がかなり空きますので要注意:ちなみに松尾にはコンビニが2件程、辛うじて食料調達や時間潰しが可能なレベルでした)

写真は松尾駅に入線した5355Mと、乗車中の車内の様子です。

鹿島鉄道廃線確定に…まだ新しいKR-500形は?

2006-12-25 | 鉄道[北関東]

昨日辺りからネット上でニュースが流れ出し、今日は新聞にも掲載された茨城県の鹿島鉄道(石岡~鉾田)廃線確定のニュース、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様でもご存知の方は大勢居られるかと思います。

鹿島鉄道はMAKIKYUも2回程乗車した事がありまして、終点の鉾田付近はかなりの閑散線区ですが、JR常磐線と接続する基点の石岡付近では単線・非電化路線とはいえ概ね毎時2本の列車が設定され、それなりに乗客の姿も見られますので、一部区間だけでも何とかならなかったものかと感じてしまいます。

しかし元々関東鉄道から不採算路線と言う事で関鉄から切り離された路線で、
関鉄からの支援で成り立っていた側面もあり、つくばエクスプレス(TX)開通に伴う関鉄の鉄道・高速バス部門への打撃もあって鹿島鉄道支援へ手が回らなくなった事や、鹿島鉄道自体も一部車両の著しい老朽化、またそれに伴う改善勧告まで受ける状況となれば止むを得ないのかもしれません。

ちなみに廃線確定のニュース抜粋は以下に青字で表記していますので、まだこのニュースをご存知でない方は方は以下を参照して下さい。


・茨城の鹿島鉄道が廃線へ 引き継ぎ会社公募、採用なし

国内現役最古のディーゼル車が走る茨城県の鹿島鉄道(石岡市―鉾田市)の廃線が24日、決まった。
利用客の減少に歯止めがかからず、同鉄道が11月に今年度限りでの撤退を表明したのを受け、県と沿線4市が作る鹿島鉄道対策協議会が、「引き継ぎ会社」を公募。
2団体がそれぞれの再建案を提出していたが、審査の結果、採用にはならなかった。
公募は11月末から今月11日まで行われ、地元の市民団体と東京の旅行会社が応募していた。
協議会は不採用の理由として、
(1)県と4市は来年度から5年間で6億5000万円を限度に支援を予定しているが、
それを超える負担が生じる可能性が高い
(2)無償で同鉄道から施設の移譲を受けるのは困難――などを挙げた。

霞ケ浦湖北を走る同鉄道は、鹿島参宮鉄道として1924(大正13)年に営業を開始した。
単線非電化だが、特色のある車両も多く鉄道ファンに根強い人気がある。


この路線は霞ヶ浦湖畔のなかなか車窓の良い所を走り、特色ある車両(=日本一古い気動車を含む旧型車両)の数々…とレールファンにもたまらない路線ですが、この特色ある車両と言うのが改善勧告の要因にもなってしまったのは皮肉な事で、また日頃鹿島鉄道を利用する乗客にとって決して有難い車両とは言えないですので、この車両を今後も使い続けるのは難しいと思いますが、これらは貴重な車両ですので、せめて解体だけは免れて何処かで保存でも期待したいものです。

また旧型車両(現在5両あります)に混じって活躍する1990年前後に導入された4両の軽快気動車・KR-500形の今後も気になりますが、こちらはまだ耐用年数には達しておらず、まだ活躍が期待できそうですので、親会社の関東鉄道が引き取るか、さもなければ何処かの地方私鉄にでも譲渡されて第2の活躍を見出して欲しいものですが、今の所この車両の今後に関しての情報等は聞きませんので、廃線と共にそのまま廃車解体では余りに惜しい気がします。

ちなみにこのKR-500形気動車、レールファンの皆様方からは余り人気のない車両の様ですが、性能や居住性は鹿島鉄道の車両の中で抜群ですので稼働率が高く、鹿島鉄道の現行使用車両の中では唯一のクロスシート付きになっているのも特徴です。

また現在では1両ごとに異なる塗装を纏っていますので、こういった意味でも見ごたえがあり、鹿島鉄道を取り上げた様々な記事でも他車両に比べてあまり出番がない様ですので、以前MAKIKYUが乗車した際に撮影した画像を掲載しておきたいと思います。

あと「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には、鹿島鉄道廃線に関して様々な感想や意見をお持ちの方も居られるかと思いますが、何かありましたらコメント等も是非どうぞ。

(鹿島鉄道廃線後に追記)KR-500形は残念ながら、4両中写真の車両を含む2両が既に解体処分されています。