雨、16度、98%
バジルを種から育て始めて30年、相性がいいのか一度も失敗がありません。種はオーストラリア産、香港上環の種屋さんで毎年買いました。庭はありません。プランターで育てました。日当たりの悪い家のこともありました。それでも暖かな香港ではバジルはクリスマスごろまで勢いある葉っぱをつけてくれました。あの緑濃い葉っぱです。
帰国の荷物にはこのオーストラリア産の種を入れました。五月の初め、暖かくなるのを待って種を蒔きました。ポットで発芽したバジルを庭に移したのは七月初めです。庭土のおかげで今までにないほど大きくなりました。サラダに葉っぱを添えます。朝の水遣りの時はシャワーの水が当たるだけでバジルが香ります。幸せな瞬間です。九月になりポツポツ花が咲き始めました。種がカラカラになるのを待ちました。
雨の合間の昨日、朝からバジルを根から引き上げました。 ゆうに50センチ以上のバジルは茎が木質化しています。種は別に取り置いて、葉を丁寧にむしります。今年も山盛りのバジルの葉っぱ、すぐに「バジリコソース」を作りました。 にんにく、オリーブオイル、松の実の「バジリコソース」です。オリーブオイルが回ってくるとより緑が深くなります。パスタソースとしてよく使われる「バジリコソース」ですが、白身のお魚のソースにも使います。マトンなどの軽い赤いお肉にも合います。 出来上がると酸化が進み色が悪くなるので、すぐに冷凍庫に。これから生の葉っぱがない冬の間この「バジリコソース」でバジルを味わいます。毎年の私のルーティーンです。
種も殻を揉んで獲りました。来年の春にはまた種蒔きです。オーストラリアのバジルの種の遺伝子が我が家の庭で生き続けてくれることを願っています。