睡蓮
2023年06月19日 | 花
晴、22度、94%
庭植えの草花は全部私が好きなものばかりです。どれも花が咲くのを待ちますが、殊更に待ち焦がれる花がいくつかあります。匂いの良い花、咲き姿が美しい花、珍しい花。その一つが「睡蓮」です。
庭にある4つの甕のうち2つに「睡蓮」を養っています。冬の寒さに強い「温帯睡蓮」です。睡蓮も種類が多く花色も様々です。早咲の方は花色が白、葉も花も水面に浮かぶタイプで花、葉の大きさともに大ぶりです。もう一つは葉も花も水面から高く出るタイプのもの。今年はカラスの悪戯を防ぐため簾で囲ったところ、日差しを求めて例年より高く育ちました。 水面が小さいせいか、花数は少なめです。この水面から出るタイプは先に葉が一枚ぐんぐん伸びて、その葉陰に小さな花芽を隠しています。花芽が葉を追い抜くのは咲く1週間ほど前のことです。葉っぱの陰でしっかり育った花、まるでお母さんが子供を抱きかかえているようだと感心します。
4日花、4日の命です。早朝から昼過ぎまでしか開きません。3時も過ぎると閉じてしまいます。日に日に花色も変化します。それにしても美しい、仏教画に書き添えられる睡蓮の花そのままの美しさです。 1日目の咲き始めです。2日目の昨日は花色が薄く散漫な咲き方でした。 ところが夕方閉じた花を見ると その可憐さに心が踊ります。
花芯に鼻を近づけると、「睡蓮」の香りがします。清涼な香りです。この香を嗅ぐとベトナムの「ハスのお茶」を飲みたくなります。この香でお茶を染めようと思った人の気持ちが偲ばれます。
夏の間思いついたように花をつけてくれます。甕の底を弄ると根っこが張り詰めています。「この秋は株分けだわ。もう一つ甕を探さないと。」4日花、今日明日の命です。