曇、6度、71%
庭には2本「楓」の木があります。一本は私より年取った「楓」、もう一本は7年前広くした敷地に植えた「楓」です。歳とった「楓」は道に面し、新しい「楓」は塀の中に植っています。
春の「青楓」は目に鮮やかで心が晴れる思いがします。しばらくすると可愛い種をつけ少し赤みががった羽のような種が青葉の間から見え隠れする様も好きです。そしてクライマックスは晩秋の紅葉です。葉の色が寒さで色づくことを「紅葉」つまり「楓」の別名当てる通り他の樹の「紅葉」より昔の人も「楓」の紅葉を愛でたのかもしれません。
散り去る前に燃えるように赤く染まる「楓」の紅葉です。毎年庭の「楓」を眺めているのに今年はあることに気づきました。「楓」の紅葉も色の違いがあります。植えて7年の「楓」は緑から徐々に赤に染まりその美しい色のまま散ります。ところが古い木は赤さに乏しく茶枯れの色になります。美しいというには程遠い色です。赤に茶が混じると惨めな色です。「古い木だからかしら?」「赤く染まらない種類かしら?」と木肌を摩ります。
昨日はずっと古い楓のことを考えていました。子供の頃はお風呂場の窓を開けるとこの楓が見えていました。夏はその緑を見ながら湯船に浸かっていました。色づく頃には窓を開けて風呂には入りません。果たしてどんな色だったか?思いを巡らしてみましたが、古い木が燃えるような赤に染まった記憶がありません。赤さは楓の品種が影響するのだと、昨日は思い至りました。
山を染める「楓の紅葉」もおそらく様々な「赤」が存在するのでしょう。散ることで地面までも赤く染めます。美しいと飽きることなく「楓」の前に佇みました。
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