
曇り,27度、84%
このひと月,ポストに運ばれて来る私信が沢山ありました。エアメールのマークを見れば,必ず私信です。お手紙をいただけば当然お手紙でお返事します。このひと月沢山手紙を書きました。
mailではちょっとと思う事も手紙に書くとすんなり納まることもあります。mailは便利です。即時性がありますから,感情の高まりを直ぐに伝える事が出来ます。素っ気なく見える個性のない文字ですが,補うように顔マークなどを入れてみます。すると個性がないなりに,躍動感が出て来たりします。
手紙の一番の美点は,時間がかかるという事だと気付きます。手紙を書いた人は、その手紙が相手に着く頃にはもしかしたら,手紙の内容とは違った心持ちになっているかもしれません。手紙をいただいた方は,そんな相手の事を思いやる事も必要です。手紙しか交信の手段がなかった時代ではありません。電話で聞く声,メッセージの用件,mailでのお手紙。意志を伝える手段も時と場合,相手を考えて選ぶ事が出来ます。
行きつけのカフェでコーヒーを飲みながら,書いてくれたのかなと思わせる葉書。唐紙で有名な「唐長」の和紙に書かれた筆の手紙。お孫さんの写真入りの封状。どれもこれもmailにないその人の生活まわりの空気を運んで来てくれます。
昨日は,全く面識のない方から香港であるフェアの招待状を頂戴しました。日本の方ですが,香港フェアに出店なさるようです。「紙司撰」 の便箋に書かれたご丁寧な自筆のお手紙まで同封されていました。
時折,私もお会いした事のない方に手紙を差し上げることがあります。いつもとは違い,一言一言選びます。時には万年筆を握ったまま手が止まることもあります。存じ上げない方に手紙を書くのは難しいものです。でも,この招待状と一緒に入っていたお手紙、さりげなく心配りのある文面です。昨日から何度も読み返します。インクの色といい、どんな方かしらと想像します。お若い方ではないようですが,思わずお顔や仕草までこんな方ではないかしらと思いめぐらしています。
手紙の持つ空気、手紙が運んで来てくれる空気は、その人そのものを連れて来てくれます。香港フェア、伺うつもりでいます。このお手紙の主とお会い出来ます。久しぶりに,胸がワクワクする思いです。
さて,私の出す手紙はどんな空気のせて飛んで行っている事やら。
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