
晴れ,25度、82%
秋になると,厚揚げやがんもどきが食べたくなります。お豆腐も湯葉も日本以上に種類が多い中国です。お料理ばかりか甘いものにもお豆腐が使われます。ツルンとした甘いお豆腐,熱々のお汁粉の中に浮かぶ湯葉、日本人以上にお豆腐を使いこなしています。塩辛い汁に漬け込んだお豆腐は常備食、保存食です。でも流石に,がんもどきだけはありません。日本人が経営するお豆腐屋さんが出来るまでは,自分で作っていました。具を多く入れすぎて破裂したり,揚げ油が少なくてうまく丸くならなかったり,手をかける割には上手にできません。
日本に住んでいた頃、美味しいがんもを売るお豆腐屋さんが近くにありました。丁目が一つ変わるだけなのですが、急な坂を下って,つまり帰りはそれを上がって、多摩川の一つ中の水路沿いを歩いたところにそのお豆腐屋さんはありました。グルメなんて言葉なんかなかった頃です。地元の人しか知らない、その町の人のためだけのようなお豆腐屋さんです。夕方の5時頃になると,奥さんががんもどきを揚げ始めます。冬はもう少し早くから揚げていたように思います。揚げ油のいい香りがする頃には小さな行列ができます。いいお値段でした。熱々のがんもどきは,しょうがと生醤油だけでもおごちそうです。犬の散歩と自転車に乗り始めた息子を連れてのがんもどきを買うためだけの買い物です。日も暮れて,お腹も空きます。帰りは息子も犬も私に急かされて歩いていたに違いありません。
ここのがんも何が美味しって,具が沢山でした。秋になるときれいな翡翠色したギンナンまで入っています。キクラゲもこりっと歯に当たります。
昨日買ったがんもどき、 苦虫潰したようなコチコチです。キクラゲと人参だけ,しかもちょっぴりです。油を抜いてお大根と炊き合わせました。炊きあがるとフンワリしてまあまあ美味しく頂きました。でも,あのお豆腐屋さんのがんもどきには遥かに及びません。
おいしいがんもどきが食べたい,少々失敗しても,また自分で作ってみようかなと思います。桜えびやら彩りよく,見た目も楽しいがんもどき。考えただけでも心躍ります。
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