雨、8度、90%
昭和30年代、今から60年前私は小学生でした。テレビで「鉄腕アトム」の連載が始まると、提供メーカーの明治製菓はマーブルチョコレートのおまけに「アトムのシール」を入れるようになりました。小筒に入っているシールは、出してくるとカーブしています。アトム、ウランちゃん、お茶の水博士、そんな登場人物がポツンと描かれたシールでした。下敷きにそのシールを貼ってくる子もいました。私はひたすら集めました。いつ頃まで「アトムシール」を集めていたか記憶はありません。集めたシールは時折出して来て、人物別にまとめてまた机の引き出しの隅にしまいます。何かの折に数えたら百数十枚有りました。もう忘れかけていたそのシールを中学だか高校の時出して来たら、黄変していました。昔のシールです。シールの角もめくれていたり、結局捨てました。
シールの種類は違いますが「アトムのシール」以来、シールを買っては集めます。使うつもりで買うのですが、使わずに缶にしまっては出して来て並べます。自分の中でブームが去ると慌てていろんなものに貼って使います。手紙の封やメモ用紙にペタン。「アトムのシール」で使えなくなったシールの惨めさを経験しています。それでも使うために買うのに、買って、貯めて、出して来ては眺めて。60年経った今も小学生の頃と変わりません。私が死んだ後、家族の者は私の机の引き出しの一つの缶の中にたくさんの使われなかったシールを見つけると思います。
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