雨、26度、93%
涼しくなって来たので、実をならせた木や花を咲かせた木にお礼に「油粕」を上げました。小脇に「油粕」の袋を抱えて撒きます。そんな自分の姿を小さい時読んだ「花咲爺」の絵本の絵に重ねました。「花咲爺」は「枯れ木に花を咲かせましょう。」と言いながら何を撒いていたのかな?思い出せません。
そこでウェッブで調べました。飼っていた犬の遺灰を撒いていたと出て来ました。やっと話を思い出しました。「ここ掘れ、わんわん」と宝の埋まった所を教えてくれる犬の「しろ」です。その様子を盗み見していた隣の欲張り爺さんが「しろ」を借りて宝探しをするのですが、「しろ」が教える場所からはガラクタしか出てこず、怒って「しろ」を殺してしまいます。私が読んだ「新講談社絵本」にそんな場面があったか覚えていません。その「しろ」の遺灰を撒いたら、枯木に花が咲いたのです。
「そうか!しろの遺灰だったのね。」と裏庭をひと渡眺めました。我が家の裏庭にはいく匹もの犬たちが眠っています。一番最後に埋めたのは私たちが東京で飼っていた「てつ」です。「てつ」と「けん」をこの家に住む母に託して香港に渡りました。まさか30年も香港に住むことになるとは思ってもいませんでした。その間「てつ」が死にました。まだ元気だった母は「てつ」を庭に埋めてくれました。「けん」が亡くなったときは、母は庭に穴を掘る元気がなく市に処理を頼んだそうです。
裏庭には一際大きな「もちの木」が残っています。帰国して植えた「オリーブ」「ローズマリー」「レモン」「月桂樹」どの木も驚くほど大きくなりました。庭に眠る犬たちが花を咲かせ、実をつける助けをしてくれているんだなぁとつくづくと思います。小さい頃友達がいなかった私は家の犬たちが大事な友達でした。犬たちの顔を思い出します。今はみんなが庭の植物に栄養を与えてくれています。「ありがとう。」
この家を改築するまで残されていた「新講談社絵本」、画像がウェッブにありました。まさにこの絵本です。「花咲爺」が小脇に抱えているのは「しろ」の遺灰だったのね。おそらく絵本ではそこまで書かれてなかったかもしれません。子供の頃読んだ絵本は時折フラッシュバックしてシーンが蘇ります。
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