曇、6度、72%
毎年クリスマスティーはフランスのマリアージュの「ノエル」と決めています。クリスマスらしいシナモンやグローブが香る紅茶です。昨年はクリスマスプレゼントでイギリスの「ウィッタード」のクリスマスティーをいただきました。クリスマスらしい色合いの可愛い缶に入っています。 その紅茶の封を切ったのは数日前でした。フレーバーティーは缶の蓋を取っただけでも香り立ちます。クリスマスティーはどのブランドもほぼ同じ香り付けです。違いはといえば茶っ葉の質、生産地でしょうか。グローブの香り、シナモンの香りが身体を温めてくれます。ミルクを入れずストレートで飲みました。フランスのマリアージュの「ノエル」とほとんど変わりません。ただお茶の色や茶っぱに含まれる渋みがウィッタードの方がストロングです。マリアージュの「ノエル」を飲んでいる時にはない懐かしさを覚えます。この懐かしさ、そしてこの紅茶と何か一緒に口に入れたい。何だろう?庭を見ながらぼーっと想いに耽りました。思い出しました。「イングリッシュマーマレード」です。
「マーマレード」といえばオレンジの皮から作る黄色いスプレッドを思い浮かべます。甘酸っぱいマーマレードです。ところが「イングリッシュマーマレード」は色は茶褐色、甘みも少なく、ビターです。ウィッタードの紅茶はあの懐かしい「イングリッシュマーマレード」の味を思い出させてくれました。
早速手に入れたのは「チップツリー」のマーマレードです。まさにこのマーマレードが私の初めての「マーマレード」体験でした。母は私がこの家にいた高校の頃まで紅茶を愛飲していました。そして食卓にはこの「チップツリー」のマーマレードの瓶がありました。時に「フランククーパー」のマーマレードに変わることもありました。硬めのゼリー状のマーマレードにはコロコロとオレンジの皮が入っています。 甘さが少ないのでよりその苦味が引き立ちます。私はパンに塗らず、おやつとして紅茶と食べました。
香港にいた頃、輪切りのオレンジ入りの「マーマレード」を買ったことがあります。今はないクラブツリーエヴァリンの「マーマレード」でした。大きな瓶に入ってやはり色黒なマーマレードでした。たった一度しか手に入れることができませんでしたが、思い出深いマーマレードです。
イギリス風に濃く入れた紅茶に「マーマレード」。いつもの癖でスプーンが進みます。 一度に3分の1ほど食べてしまいました。「ウィッタード」の紅茶が思い出させてくれた「イングリッシュマーマレード」、今度は「フランククーパー」のものを探してみましょう。