曇、5度、72%
若い頃は太ることを気にして、油脂の摂取を控えていました。バターも少なく、揚げ物も控えめに。60歳を過ぎた頃からそんな私が方向転換、油脂をしっかりと摂るようになりました。子供の頃の体型は小さく細く、食も細かったのに、思春期以降はそれなりに丸くなりました。出産後はそれはそれは風船のように。現在は子供時代に戻ったのか小さく細い姿です。
油脂を取ろうと思い立ったのは、一番は美味しい、次に油脂が好き、そして油脂に身体を守ってもらおうと思ったことがきっかけです。60歳にして30年離れていた日本に戻りました。30年間、冬でもさほど寒くない香港に暮らしました。日本の冬の寒さが帰国した年に身体に沁みました。冬服の着方もわかりません。そもそも冬服自体手持ちは数少なかったのです。寒さの影響を受けないためにも、身体に油脂を取り込みました。
お魚の皮の下の脂、豚の脂身、揚げ物の衣、どれもまずは美味しい。美味しいから好きです。子供時分はすき焼きの最初にお鍋に入れる「牛脂」が透明になるとすぐさま口に入れるほど油脂が好きでした。油の取り方は揚げ物だけでなく、出来上がりにかける、たっぷりとマリネする、そのままを加熱せず身体に入れます。「オリーブオイル」は優秀ですが、「クルミオイル」「アボガドオイル」「ヘーゼルナッツオイル」「ピーナッツオイル」など美味しい油があります。「クルミオイル」との付き合いは長く、30年以上です。「クルミパン」を焼くのにアメリカからのオイルを買いました。良いお値段でしたが、その香りその味にすっかり魅せられました。「ピーナッツオイル」は中国の基本の油です。「ピーナッツオイル」の炒め物、揚げ物はそのダイナミックな使い方とともに美味しさを引き出します。
脂の塊、「ラード」と「バター」そして「ギー」も日常に欠かしません。 毎日欠かさず油脂を身体に取り込みます。鮭の「ハラス」のきれいな脂はすんなりとお腹に収まります。「牛脂」だけは摂り過ぎるとお腹具合が悪くなりますが、豚脂の甘み、鶏皮の下の脂の美味しさ、満喫します。
もうすぐ帰国8年になります。この7年間で冬に向かう服装の整え方も覚えました。風邪をひくこともありません。「油」「脂」に守られていると信じています。