晴、10度、65%
寒くなってくると、「バニラ」「シナモン」「ナツメグ」などの香りにホッとするものを感じます。香りに温もりがあります。「バニラ」は洋菓子作りには欠かせない香辛料です。近年、「カカオ豆」「コーヒー豆」同様値段が急騰しています。
スーパーの棚に並ぶ小瓶の「バニラ」は人工で作られた香りのものがほとんどです。蓋を取って香りを嗅ぐ限りには、混じり気ない「バニラ」も人工「バニラ」もほとんど変わらないように思います。ところが焼き菓子にすると、熱で香りが飛んでしまうのが人工「バニラ」です。「バニラ」は長い鞘の中の種の部分から抽出するのだそうです。アイスクリームなどにはその種をそのまま入れることもあります。種は微小です。どうやって液体のエッセンスにするのかは知りません。先日、その種をさらにすり潰した「バニラパウダー」というものを見つけました。産地は「バニラ」で有名な「マダガスカル」です。液体、鞘より安いので試しに買いました。
使用はごく少量と書かれています。日本式に言えば耳かき半分くらい。 朝のヨーグルトに入れました。よくかき混ぜて口に運ぶと、「バニラ」の香りが広がります。香りの連想からかほんのり甘さも感じます。寒さで力の入っていた肩が「バニラ」の香りで緩みます。
「紅茶」にも入れました。 「バニラティー」と書かれたティーバックを冬にはよく買います。たくさんのメーカーのものを試しましたが、いつもがっかりします。お湯を注ぐと「バニラ」らしい香りは乾いたものに変わります。「バニラパウダー」を熱々の紅茶に入れよく混ぜると、香りが上がってきました。これぞ「バニラティー」!もちろん、液体の「バニラ」を入れても効果は同じです。ただし、人工「バニラ」を入れると薬臭く感じます。
フレーバーコーヒーは苦手です。「ラズベリーコーヒー」「バニラコーヒー」と書かれていても手が出ないのですが、コーヒーにちょっと「バニラパウダー」を入れました。いい香りです。嫌味なく、コーヒーの香りと一体になりました。微かに甘みも感じました。
「香り」が温もりを伝えるものだとこの歳で知ります。一番慣れ親しんだ「バニラ」、手頃なお値段にこの冬は毎日「バニラパウダー」を使います。
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