晴、19度、90%
昨日、香港は「端午節」の祭日でした。笹の葉に包まれた粽が釜から引き上げられて、竹の竿にぶら下がって売られていたのは昔のことです。今では真空パックに入れられ、スーパーやパン屋で売られています。香港の「笹粽」は、甘いものも肉などが入った食事代わりになるものもあります。私は「端午節」には「蓮粽」を作ります。
私の「蓮粽」は香港に渡る前からの私の定番料理でした。かれこれ40年以上、運動会、お客様が見える時、いったい何個作ったのかしら。香港の「蓮粽」は飲茶のメニューです。お米に鶏肉と卵が一つ入ります。「蓮の葉」の蒸し上がる香りは、深く、お腹に染み渡ります。七月に入ると香港の市場では緑の生の「蓮の葉」が売られます。家庭では同じ頃旬を迎える「フッコ」幼いスズキを包んで蒸すのだそうです。
私の「蓮粽」は豚肉の「醬肉」「干しエビ」「貝柱」が必ず入ります。 季節によっては「銀杏」「栗」、来客の時「ウズラの卵」入りです。自分のために「蓮粽」を作りました。昔に比べてお味は薄くさっぱり、生姜をたくさん入れました。孫たちが来たら、濃い味付けになるのでしょう。作る時の顔ぶれ、その時の嗜好で味が変わります。
昨日の「醬肉」は先日の「朴葉」に包んで蒸した豚肉を使いました。 マリネした肉を「朴葉」に包み蒸してそのまま寝かせます。肉は柔らかく「朴葉」の香りが移ります。チャーハンと違って細かく刻まず、口に当たるほどの大きさに切って入れました。自分のために「蓮粽」を作るなんて贅沢です。運動会や来客時は私が食べる分が残っていませんでした。
蒸している間から「蓮の葉」が香ります。 葉を開けると、「干しエビ」と「貝柱」がにおい立ちます。いつでもすぐに作れるように、「蓮の葉」「もち米」「干しエビ」「貝柱」は常備しています。
日に日に気温が上がり始めました。デッキで一人食べる「蓮粽」、ゆっくりと箸を運びます。「蓮粽」の向こうには一緒にこれを食べた人たちの顔が次々に思い浮かびます。食べ物は美味しさだけでなく、たくさんの思い出を連れて来てくれます。幸せな時間を過ごしました。
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