みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

女性は去最多54人 当選者の11%/声明(反貧困ネットワーク)

2009-09-01 10:09:02 | 選挙関連
総選挙で民主党が圧勝して308議席を獲得してから一夜明けて、
話題は、選挙の分析と、新政権の組閣に移った。

自民党大敗の理由は、「有権者が自民に不信感をつらせていた」ということだろう。

麻生は「政権交代より政策をみてください」と言っていたが、文字通り有権者は、
これから4年間のから手形よりは、過去の4年間の「政策と実績」をじっくり見極めていた。

選挙関連の記事か多かった、わたしの先週一週間のブログのアクセスも増え、
「27036PV/9292IP(224位) 」。

大物自民党候補者に対抗して、民主党は女性候補者を立てた。
女性議員数は、過去最多の54人になった。
それでも、たったの一割強だけど、女性議員が増えたのはうれしい。

女性は去最多54人 当選者の11%占める
47news 2009.8.31

 女性当選者数は54人に達し、過去最高だった2005年の前回衆院選の43人を上回り、2回連続で記録を更新した。すべての当選者に占める割合は11・3%で初めて10%台に乗った。女性議員は増加傾向にあるものの、依然として男性優位の状況に変化はない。
 歴史的な大勝を果たした民主党から40人が当選。自民党は8人、公明党3人、社民党2人、共産党1人でいずれも前職だった。民主党は前職10人に加え、元職4人、新人26人。自民、公明両党の幹部やベテラン候補に積極的に新人女性候補をぶつける戦略も、多くの女性議員を生む要因となった。
 今回立候補した女性は229人で候補者全体の16・7%。中選挙区制時代を通じて人数、比率ともに過去最高だった。
2009/08/31 07:01 【共同通信】


「世襲」が多い自民党に比べて、民主党は年齢的にも若い。

世襲は民主10%、自民46% 地方政界が出身トップ
47news 2009.8.31

 民主、自民両党の当選者を比べると、民主党の年齢は40代以下が半数を超え、出身別では地方政界出身が88人と同党当選者の28・5%を占めた。これに対し、自民党は世襲候補が目立った。
 【世襲】(1)親族に国会議員がいて、地盤(選挙区全体ないし一部)を継承(2)地盤を継承していなくても実父母が国会議員―のいずれかを満たしている場合を世襲候補とすると、自民党は55人で同党当選者の半数近い46・2%を占めた。一方、民主党は32人で10・4%にとどまった。
 【年代】民主党の当選者の平均年齢は49・4歳で、56・6歳の自民党より7歳ほど若い。年代別でも、民主党は40代以下が166人(53・9%)だったのに対し、自民党は50代以上が91人(76・5%)に達した。
 【出身】
 民主党は地方政界に続き、議員秘書が41人と同党当選者の13・3%を占めた。自民党も地方政界が38人(31・9%)とトップ。次いで議員秘書が27人(22・7%)。官僚については、自民党が22人で18・5%に上り、34人で11・0%の民主党より割合が高くなった。
2009/08/31 06:59 【共同通信】


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昨夜7時からのドキュメンタリー宣言」で、
民主党から立候補して当選した女性候補者たちの素顔をやっていた。

  


「女性でたたかう」のと、「女性がたたかう」のは大違いだけど、
「小泉チルドレン」といわれた自民の女性候補者より、現場の当事者が多いようだ。
自民党とは一味違う、「生活重視の民主党」に対して、国民は期待したのだから、
今回初当選した若い議員や、女性議員は、民主党がぶれないように働いてほしい。

民主の女性パワー、自公大物の牙城を崩す
 民主の女性パワーが、自公の大物の牙城を崩し、民主の女性議員は前回の7人から5倍以上に増えた。

 ◆元防衛相破り福田さん笑顔◆
 長崎2区では、民主新人・福田衣里子さん(28)が、防衛相も務めた大物で、10選を目指した自民前議員・久間章生さん(68)ら4人を破って初当選。午後11時前、支持者が集まる結婚式場に姿を見せた福田さんは大歓声で迎えられ、次々と握手や抱擁を求められた。三つ四つと花束を渡され、グレーのジャケットが見えなくなるほど。日焼けした顔に白い歯を見せ、「みなさん一人一人の行動が票につながった」「今回の選挙で底辺の方が広いんだと思った」と笑顔で語った。
 薬害肝炎訴訟で九州原告団代表を務め、国との和解が成立した時には「結婚して台所に立つのかな」と将来を描いていた。それが昨年9月、当時代表だった小沢さんから直々に出馬を打診され、「おじさんたちがやるもの」と思っていた政治の世界に飛び込んだ。
 初めは、数百人の有権者と笑顔で握手を続ける毎日には戸惑いもあった。だが、手のぬくもりを感じるうち「人の命や人生の尊さが分からない政治はもうたくさん」と迷いは消え、「政治家の顔に変わった」(陣営幹部)という。
 国政での抱負を問われ、「肝炎患者支援の法制定と、医療福祉の施策を充実させたい」と表情を引き締めた。

 ◆小池さんしのぎ感激の江端さん◆
 東京10区の民主新人、江端貴子さん(49)は午後11時30分頃、東京・豊島区の事務所で「象徴的な選挙区で勝てたことが、政権交代に大きな意味をもたらすと思う」と感激した様子で語った。
 ライバルは、前回の郵政選挙で「刺客」として注目を集めた自民前議員で、環境相や防衛相も務めた小池百合子さん(57)。江端さんは東大の特任准教授など華々しい経歴を持っていたが、2007年12月の公認内定時には、支持者からは「力不足」との声も上がっていた。
 それが毎朝、駅頭に立ち続けるうちに、「無党派だったはずの家にポスターが張ってある」と他陣営から恐れられる存在に。この日も「皆様の政治を変えたいという思いを必死に受け止めた。それが勝利につながった」と胸を張った。

 ◆青木さん「結果出せ良かった」◆
 「結果を出せて良かった」とホッとした表情を見せたのは、東京12区で、公明党代表の太田昭宏さん(63)との激戦を制した民主元議員の青木愛さん(44)。
 前回の選挙で落選後の約2年間、小沢さんの私設秘書を務めた「小沢チルドレン」の一人で、2007年に当選した参院議員の任期を残してくら替え、太田さんの「刺客」になった。
 出馬表明は解散後の7月24日と出遅れたが、「国のために頑張る気持ちがあるか」と小沢さんに問われ、迷わず応じたという。
 「東京12区は自公連立の象徴で1議席はとても意味がある」。青木さんは支持者の前で目を潤ませた。
(2009年8月31日06時20分 読売新聞)


わたし自身は、「無党派・市民派」で、既存の政党とは距離を置いていて、
いわゆる「政党嫌い」なんだけど、政党に所属しているからといって、全部ダメというつもりもない。

「女ならだれでもよいわけではない」という意味でも、
今回、当選してほしいと願っていた候補者はいた。
社民党の辻元清美さんと、元薬害肝炎九州原告団代表で民主党の福田衣里子さん。

応援していたお二人が、当選されてうれしい。



福田衣里子さんの言葉は、ストレートに心に届き、そして、勁い。
28年の人生で、わたしが想像もできない当事者としての経験を積み重ねてきたのだと思う。

福田さんの心に残ることばのかずかず。

 「歴史が動きました。日本は変わります。精いっぱい皆さんと共に生きていきます」

「被爆体験を語る皆さんには、生き残った者の使命という思いがある。
私も(薬害から)生き残った者の怒りと願いからここに立っています」

「人の命や人生の尊さが分からない政治はもうたくさん」

「弱者が強者に我慢させられる社会が許せないのです」

「みなさん、ひとりひとりの行動が票につながった。
今回の選挙で底辺のほうが広いんだと思った」


きっとよい政治家になるだろう。
こころから拍手をおくりたい。


総選挙の結果をふまえて、「反貧困ネットワーク」も「声明」をだしている。

                         声明
                                2009年8月30日
                              反貧困ネットワーク
                               代表 宇都宮健児、事務局長 湯浅誠
                               東京都新宿区新小川町7-7 NKBアゼリアビル202
                               080-3022-4422 (湯浅)
                              hanhinkon.net@gmail.com

 歴史的選挙と言われた衆議院議員選挙の大勢が決した。
 私たちはまず、政権交代を歓迎する。この間、日本社会の中には貧困が拡大したが、与党・政府には貧困問題と向き合う十分な意思が欠如していたからである。労働者派遣法に象徴される数々の規制緩和や、社会保障費2200億円抑制などの「構造改革」が断行され、人々の暮らしは圧迫され続けたが、その実態は「経済成長さえ果たせば解決する問題」と放置され、さらには「自助努力が足りないだけ」と自己責任論で抑圧された。少なからぬ人々にとって、この間の状態は端的に「踏んだり蹴ったり」であり、痛みだけを一方的に押し付けられた。11年連続3万人超の自殺者、1000万人を越える年収200万円未満のワーキング・プア、派遣切り被害者、ネットカフェ難民、ホームレス、餓死者等々は、この間の政治が、人間らしい暮らしを保障するという最も基本的な任務を果たしてこれなかったことを告発している。その意味で、今回の選挙結果は、抑圧され続けた人々からの与党・政府に対する「しっぺ返し」だった。

 当然ながら、次期与党・政府には、こうした生活破壊の流れを転換し、人々の生活を再建し、守る役割が期待される。またそうでなければ、政権交代の内実はなかったことになり、肩透かしを食らった有権者は次なる審判を下すことになるだろう。
 しかし、その舵取りは容易ではない。失業率は戦後最悪の5.7%、有効求人倍率0.42倍(正社員0.24倍)という厳しい状況下で、生活の建て直しをいかに目に見える形で行うか、新政権は早々にその力量を試される。
 与党・政府に最も必要なことは、人々の暮らしの実情から目を離さないことである。民主党は、2007年参議院選挙で「国民生活第一」を掲げて大勝した。今回の総選挙では、あらゆる党が生活再建を競い合った。民主党はその中で、人々から生活を預けられたのだ。責任は重い。
 鳩山由紀夫・民主党代表は、今年6月の党首討論で、自殺や生活保護母子加算の問題を取り上げて、「一人一人が居場所を見つけられる国にしよう」と呼びかけた。一人一人が居場所を見つけられる国とは、この上なく大切なことであり、そして困難なことである。私たちは、その提言がいかに現実化していくのかを注視している。
 「郵政選挙」と言われた前回総選挙の際、大勝した自民党は「官から民へ」を掲げていた。今回、民主党も「官から民へ」を掲げて政権交代を果たした。両者が異なるのは、前者の「民」が製造業大企業等だったのに対して、後者の「民」が、2007年以降、明確に国民生活を指し示していた点である。
 「経済成長さえすれば、人々の暮らしは楽になる」――この約束は、90年代からの「雇用なき景気回復」、低下し続ける労働分配率、高騰し続ける社会保険料等々によって、事実として果たされなかった。もはや、経済成長率と暮らしの安心度数は独立した変数である。もう誰も、経済成長が十分条件であるかのような幻想には騙されない。
 では、民主党の約束(マニフェスト)はどうか。ただでさえ厳しい世界経済状況の中、いかにして暮らしの建て直しを果たすのか。私たちは、それをもっとも目に見える形で示せるのが貧困問題への取組だと考えている。

 OECDは、日本の貧困率を14.9%と発表している。実に7人に1人以上が貧困状態にある。多くの人々にそこまでの実感がないのは、日本で「貧困」といえば、依然としてアフリカ難民キャンプのような飢餓状態が想像されているからだ。そして、それと背中合わせの関係に立っていたのが「一億総中流」幻想だった。貧困ラインが飢餓状態に固着していたため、そこまでではない自分は「中流」だと、少なからぬ人々が自らを慰めた。この背景には、敗戦後の焼け野原から復興し、高度経済成長を遂げた「上昇気流」がある。「いずれよくなる」。現時点では厳しくても、多くの人たちがそう思えた。
 しかし、時代は変わり、欧米に対して「追いつけ追い越せ」だった日本は、今や新興国に追われる立場にあり、少子高齢化の中、人口減少社会に入った。かつてのような高度経済成長が再び訪れることはないし、「一億総中流」幻想はすでに過去のものだ。年収300万円未満世帯は、この10年で370万世帯増加している。低成長時代にも人々の暮らしを確保する、智恵のある政治が求められている。中間層だけを想定した政策は、もはや機能しない。
 OECDの貧困率は相対的貧困率であり、それは一言でいえば、生活に追いまくられて余裕のない状態、社会生活で引け目を感じる状態である(平成20年国民生活基礎調査結果に当てはめると、平均世帯人数2.7人で年収224万円以下)。日々の食事はなんとかなっていても、修学旅行に行けない、必要な教材をそろえられない子どもたち、また、職場で仲間として受け入れられず、病気をしても生活のために仕事を休めない労働者たち、地域で不幸があっても香典を包めない、子や孫にお年玉をあげられない高齢者たち、気兼ねなく外を出歩けない障害者たちなど、この社会の中に安心できる「居場所」を見出せない人たちである。
 この人たちが生活に追いまくれられる状況から脱し、「一息つけて未来を描ける」生活状態を確保すること、学校・職場・社会からの孤立状態を解消すること、賃金や所得保障によって所得を増やすとともに、再分配や支え合いによって支出を減らすこと、それが鳩山代表の言う「友愛」社会の実現ということだろう。OECD貧困率の政府としての公認、最低生活基準(憲法25条)による貧困率の測定、それに基づく貧困率削減目標の定立と、教育・住宅・労働・医療・年金・介護等々にまたがる総合的な対策。それが、厳しい経済情勢の中でも人々の暮らしを支えようとする政府のあるべき姿勢を示し、自分たちも「すべり台」社会を転落してしまうのではないかという人々の将来不安を取り除く。「国民生活第一」を掲げて政権交代を果たした与党の拠って立つ基盤は、ここにこそある。貧困問題は、来たる政権の存立根拠と基盤を補強する課題に他ならない。
 私たちは、次期政権の動向を注視している。私たちが次期政権の応援団となれるような、批判勢力とならずにすむような、ビジョンの提出と諸政策の実施を期待する。
                                    以上



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