けさのNHK「生活ホットモーニング」をみていたら、
「新型インフルエンザQ&A」をやっていた。
かなり感染が広がっているのだろう。
総選挙が終わったら、次は新型インフルエンザの話題が沸騰するだろうと思って、
わたしも昨日久しぶりに岐阜県図書館に行って、借りてきた関連の本を読んだところ。
今回の豚インフルエンザ(H1N1)の本は、6月に出たばかり。
『豚インフルエンザの真実―人間とパンデミックの果てなき戦い
(外岡立人著/幻冬舎新書) 』
『Xデーにそなえる新型インフルエンザ完全対策ブック』は、1月に「本よみうり堂」のブログでも紹介されていた。
『Xデーにそなえる新型インフルエンザ完全対策ブック』(岡田晴恵)
本よみうり堂 2009年1月26日
ちまたでは11月末頃からインフルエンザが流行してきておりますが、みなさんは対策の方はいかがでしょうか?
今年のインフルエンザは例年に比べパワーアップしているようで、治療薬のタミフルの利かない種類が発生してきたりと、一筋縄ではいかない様子。
その一方で、最近では混合予防接種など様々な医療技術が発達してきており、今年のような流行が絞れない年でも有効なワクチンも開発されてきてはいるようです。
しかし新型のインフルエンザとなると話は別。
有効な治療薬がないとまで言われ、最悪大流行すれば国内で64万人が死亡するのではと言われている最強ウイルス。
中国などの感染例のニュースを見る機会も増え不安は募るばかりです。
流行しなければそれにこしたことはありませんが、その際に役に立つのがこの1冊。
予防法から発病の際の対応策。指定病院なども記載されております。
万が一に備えて一度読んでおいてはいかがですか?
願わくは、このインフルエンザが大流行しないことを祈るばかりです。
(文教堂R412店 会田正臣)
出版社:朝日新聞出版
書名:Xデーにそなえる新型インフルエンザ完全対策ブック
著者:岡田晴恵 定価:1260円(税込み) |
前に紹介した、『H5N1型ウイルス襲来』の岡田晴恵さんの本だけど、
こちらは実践編で具体的な対策などが書いてあってとても読みやすい。
『H5N1型ウイルス襲来 新型インフルエンザから家族を守れ! 』
(岡田 晴恵/角川SSコミュニケーションズ/2007)
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本を読んだだけで「対策はばっちりで安心」、というわけにもいかず、
新型インフルエンザにかかってしまったときにはどうするのか?
すぐに医者に診てもらえればよいのですが、10月には2500万人が罹患するといわれ、
患者が殺到して、医療機関の機能が麻痺することも考えられます。
5月にも紹介しましたが、週刊朝日に「新型インフルエンザは漢方で治る」の記事が載っていて、
漢方薬の「麻黄湯(まおうとう)」はタミフルと同じくらいの効果があるらしいのです。
インフルエンザに麻黄湯? - 教えて!goo
最新!57年以前生まれに免疫か/「弱毒性」ならではの対策/
漢方で治る/新型インフルエンザ(2009.5.21 )
ということで、さっそく買ってきました「麻黄湯」。
探したらバローに併設している三共薬局においてあり、
売り切れるといけないので、多めに購入。
麻黄湯(マオウトウ)/漢方薬
ツムラ麻黄湯エキス顆粒(医療用)
【効能又は効果】
悪寒、発熱、頭痛、腰痛、自然に汗の出ないものの次の諸症
:感冒、インフルエンザ(初期のもの)、関節リウマチ、喘息、乳児の鼻閉塞、哺乳困難
ほんとは、効能に「インフルエンザ(初期のもの)」と書いてあるツムラの麻黄湯がほしかったのですが、
こちらは、医療用なので薬局では手に入らないみたい。
風邪の初期症状には「葛根湯」が有名ですが、
こちらはインフルエンザには効果がないようなので、
インフルエンザ?と思ったら、「麻黄湯」のほう。
これで、急な発熱に対応できそうです。
ちなみに、わたしは、
喘息の発作がおきたときの頓服に、秒単位で「すぐ効く」ということで、
「麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)」を処方されていたのですが、
こちらにも「麻黄」が入っていて、少しは効果があるようです。
わたしは、咳に効く漢方薬「麦門冬湯」を飲んでいるときに、
ひどい咳がでて呼吸が苦しくなり、たまりかねて頓服として「麻杏甘石湯」を飲んだあとに、
救急外来を受診したら、「血圧と脈拍」が異常に高くなっていました。
その後、「発作性の高血圧」ということで、検査と治療をしていましたが、
甘草を含む漢方薬を立て続けに飲んだことによる、
「偽アルドステロン症」だったのではないかと疑っています。
麻黄にはA型インフルエンザウイルスの増殖を抑制し
免疫増強作用の報告も数多いのですが、小児の安全性は確立されていません。
「麻黄湯」にも甘草が配合されているので、「偽アルドステロン症」の副作用もあり、
甘草を含む他の漢方薬といっしょに飲むときは注意が必要。
とはいえ、
わたしは呼吸器が弱くて(今はおさまっていますが)喘息もあり「高リスク群」、
やっぱり新型インフルエンザに罹るのはこわいのです。
かからないように最新の注意をしていても、万一感染したときには
まず「麻黄湯」を飲んで、それから医療機関に対応を相談しようと思っています。
漢方薬は副作用が少ないと思われていますが、一般に
効果が強いものほど反作用も強いのです。
漢方薬には、「証」があって、「麻黄湯」は実証の人にはよいのですが、
虚証の人には合わないといわれています。
使う際には、じゅうぶんな注意が必要です。
タミフルは医師の処方箋薬で備蓄しておくわけにはいかないので、
今度は「麻黄湯」が薬局から消えるかも知れませんね(笑)。
以下は、「麻黄湯」関連の記事です。
漢方「麻黄湯」、インフルにタミフル並み効果…福岡大病院
(2009年5月8日 読売新聞)
インフルエンザの治療に漢方製剤の麻黄湯(まおうとう)を使うと、抗ウイルス薬のタミフルと同じ程度の症状軽減効果があるという研究結果を、福岡大病院の鍋島茂樹・総合診療部長らが明らかにした。
新型インフルエンザへの効果は未確認だが、タミフルの効かない耐性ウイルスも増える中、注目を集めそうだ日本感染症学会で4月に発表された鍋島部長らの研究は、昨年1月~4月に同病院を受診し、A型ウイルスを検出した18~66歳の男女20人の同意を得て実施。うち8人はタミフル、12人は麻黄湯エキスを5日間処方した。ともに発症48時間以内に服用し、高熱が続く時は解熱剤を飲んでもらった。
服用開始から平熱に戻るまでの平均時間は、タミフルが20・0時間、麻黄湯が21・4時間でほとんど違わなかった。解熱剤の平均服用回数はタミフルの2・4回に比べ、麻黄湯は0・6回と少なくて済んだ。
麻黄湯のインフルエンザへの効能は以前から承認されており、健康保険で使える。 |
タミフル代わりに使える漢方薬か
麻黄湯に注目集まる、解熱効果でタミフル上回る報告も
日経BP 2007. 3. 29
野村 和博=日経メディカル
タミフルの処方を控える医師が増えている中、にわかに漢方薬の麻黄湯(まおうとう)が注目を集めている。麻黄湯にインフルエンザの適応があり、しかもタミフルとの比較試験で優位性を示すデータも報告されていることは、意外と知られていない。タミフルの服用を避けたいという患者のニーズに応えるには、リレンザやアマンタジンだけでなく、麻黄湯も選択肢に入れてもいいかもしれない。(以下略)
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インフルエンザの症状に効く麻黄湯
日経BP 2005年01月13日
毎年、冬になれば、インフルエンザの流行が気になってくる。インフルエンザは普通の風邪と異なり、のどの痛みや鼻汁に加えて、39℃の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛など、全身に症状が出て、けん怠感も強いのが特徴だ。
さらにインフルエンザは、しばしば細菌感染を伴う気管支炎や肺炎などを併発して重症化することがあるため、やっかいである。特に、成人に比べて体が弱い子どもや高齢者では、インフルエンザの流行が始まると気が抜けない。
これまで、インフルエンザの治療は難しかったが、現在はインフルエンザウイルスを短時間に検出できる診断キットや、さまざまな抗ウイルス薬が登場し、以前より診断も治療も容易になった。
このように、西洋医学での治療法は充実してきているが、漢方医学でも、忘れてはいけない有効な薬がある。それが、「麻黄湯(まおうとう)」である。
麻黄湯は、医師用の漢方エキスの添付文書にも、「インフルエンザ(初期のもの)に効果がある」と記されている。麻黄湯は古くから、発熱や頭痛、首筋・肩・背中・腰など全身の筋肉や関節の痛み、動悸(どうき)、息切れ、寒け、咳、鼻詰まり、のどの痛みなど、さまざまな症状に効くといわれてきた。こういった症状が、現在のインフルエンザでみられる症状と一致していると考えられ、医師にも広く使われている漢方薬だ。
漢方医学の考え方では、インフルエンザのような症状は、体の表面部にある水毒によって起こると考える。そこで、水毒を取り除く作用を持つ麻黄湯が選ばれてきた。ただし、作用が強いので、子どもや高齢者など、体力が衰えている人に使うときは注意が必要である。
最近、A型インフルエンザだと診断された患者を対象に、抗ウイルス薬、総合感冒薬、麻黄湯のそれぞれを投与して、効果を比較した研究が報告された。この研究によれば、麻黄湯を投与した群で、総合感冒薬に比べると、急性気管支炎、肺炎の発生率が低下することが明らかになった。
さらに、発熱日数を比較したところ、麻黄湯を投与した群は、抗ウイルス薬と同じくらいの短期間で済んでいることが分かった。最も発熱期間が長引いたのは、総合感冒薬だった。古くからある漢方薬は、新しく登場してきた薬に負けず劣らずの力を秘めているのかもしれない。
(天野 宏=医療ジャーナリスト) |
新型インフルエンザ関連のほかのニュースもご参考まで。
【新型インフル大流行に備えを(5)】重症化対策 持病との合併症に注意(産経新聞 2009.9.1)
【新型インフル大流行に備えを(3)】ワクチンは間に合わず 抗ウイルス薬備蓄完了(産経新聞 2009.9.1)
【新型インフル】「医療従事者優先に」 舛添大臣がワクチン方針
(産経新聞 2009.9.1)
新型インフルワクチン「持病ある子が優先」 小児科学会(朝日新聞 2009年8月26日)
社説 新型インフル/重症化防止に万全期して(河北新報 2009.8.21)
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