みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

売れてる!『しがみつかない生き方 「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール 』香山リカ著

2009-09-28 15:31:43 | ほん/新聞/ニュース
香山リカさんの『しがみつかない生き方 ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール 』が売れているそうだ。

Amazon.co.jp ランキングで現在51位。
本は8月の早い時期に刊行されてすぐに買って読んだ。
あっという間に読める、さほどインパクトもありそうもない本だったけど、
さいしょに見たときは、なんと13位でおどろいた。

いまどき、こういう本が人気らしいので紹介しようと思っていたら、
忙しくて時期を失してしまった。

     

『しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール 』
(香山リカ著/幻冬舎新書/2009/07)


HMV レビュー
平凡で穏やかに暮らせる「ふつうの幸せ」こそ最大の幸福だと、今、人々はやっと気がついた。雇用、医療、介護など社会のセーフティネットは重要だけれど、自分の外に求めるだけでは、人生はいつまでも満たされない。「ふつうの幸せ」を手に入れるには、「私が私が」という自慢競争をやめること。お金、恋愛、子どもにしがみつかないこと。物事の曖昧さ、ムダ、非効率を楽しむこと。そして他人の弱さを受け入れること—脱ひとり勝ち時代の生き方のルールを精神科医が提案。
目次
序章  ほしいのは「ふつうの幸せ」
第1章 恋愛に全てを捧げない
第2章 自慢・自己PRをしない
第3章 すぐに白黒つけない
第4章 老・病・死で落ち込まない
第5章 すぐに水に流さない
第6章 仕事に夢をもとめない
第7章 子どもにしがみつかない
第8章 お金にしがみつかない
第9章 生まれた意味を問わない
第10章 <勝間和代>を目指さない

この本の最後。
「人生には最高もなければ、どうしようもない最悪もなく、ただそこそこで、いろいろな人生があるだけなのではないか。だとしたら、目指すモデルや生き方がどれくらい多様か、というのが、その社会が生きやすいかどうか、健全であるかどうかの目安になると言えるはずである」。


9月にはいって、つぎつぎに書評が出ている。

10か条はいずれも、「・・・したい(する)」ではなくて、
「・・・しない」というメッセージ。

高望みしない「ふつうの幸せ」というところが受けてるらしいが、
「ふつう」って、なにかよくわからない。「ふつう」の幸せってあるのだろうか。
「ふつう」とか「標準」とかがあるから、「ふつうじゃない」存在を作ってきたのではなかったのか。

わたしは昔から、「がんばらなくてもいい」と思って生きてきたけれど、
人より頭ひとつ飛び抜けたいとがんばってきた人たちは、
「ほどほどでいい」というメッセージを、香山さんの本から受け取って、
がんばる生き方から、安心して降りたいのだろう(笑)。

とはいえ、
他人との競争をやめて、「そこそこ」「ほどほど」の脱力系が増えるのはよいことだ。

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『しがみつかない生き方』
香山リカ

出版社:幻冬舎
発行:2009年7月
ISBN:9784344981324
価格:¥777 (本体¥740+税)
 帯には「勝間和代を目指さない」とある。精神科医でもある著者が説くのは、今や非常に困難になってしまった“そこそこの幸せ”を手に入れるためのノウハウ。恋愛や収入、自己実現にとらわれないこと。幸福のキーワードに振り回されない生き方は、肩にかかった重しを取り除いてくれるかもしれない。世知辛い世の中を生き抜く万人にやさしい指南書。(幻冬舎新書、740円)
評・田中敏恵(フリーライター)
(2009年8月27日 読売新聞)



 しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール [著]香山リカ
[掲載]2009年9月6日 朝日新聞
[評者]佐々木俊尚(ジャーナリスト)■アンチ「勝間」もまた幻想か

 本書に書かれていることの大半は「小泉改革が日本をダメにした」「勝ち負けを重視しすぎ」といった、ワイドショーのようにわかりやすく、かつ古くさい現代社会批判である。だがこの本の唯一新しい点は「アンチ勝間」だ。表紙の帯には大きく「〈勝間和代〉を目指さない。」と銘打たれ、本文中でも最終章をまるまる割いて、経済評論家・勝間和代氏の自己啓発本への批判が展開されている。
 現代の日本は過酷だ。終身雇用制と年功序列に守られなくなった若者たちは、自分でキャリアパスを組み立て、コミュニケーション能力を高め、専門知識も身につけなければならない。そうしなければ脱落してしまうという不安感が彼らを覆っているからだ。自己啓発クイーンこと勝間氏の本が読まれるのも、そういう背景がある。
 著者は「競争に参加できない、あるいは脱落した人たちの存在を、勝間氏のような『努力、競争、成功』を掲げている人はどう考えているのだろう」と指弾し、「ふつうにがんばって、しがみつかずにこだわらずに自分のペースで生きていけば」いいと説く。
 普通の人には不可能とも思われる自己啓発メソッドを提案する勝間氏の本は、たしかに若者たちに対して「頑張れば自分も成功者になれる」という幻想をまき散らしているだけかもしれない。
 しかしだからといって、著者のいうように「しがみつかずにこだわらずに自分のペースで生きていく」ことがこの時代において可能なのかどうかといえば、それも結局はそういうことができる基盤を持っている人だけに可能であって、勝間氏の本と同じように幻想にすぎないのではないかと思う。
 どちらの振り幅にしても、幻想にすがりつきたくなる人が世の中にはたくさんいる。そういう事実を、この本もやはり勝間本と同じようにベストセラーになっていることが指し示している。
    ◇
 8刷26万2千部
(2009.9.6 朝日新聞)


 勝間和代も香山リカも、助けちゃくれない~『しがみつかない生き方』
香山 リカ著(評:朝山 実)幻冬舎新書、740円(税別)
(2009,9,18 日経BP)




【話題の本】『しがみつかない生き方』香山リカ著
2009.9.19 07:39 産経ニュース

「しがみつかない生き方」 ■心を軽くした「普通の幸せ」へ10の提案
 精神科医の著者は診察室や大学での講義などを通じて、「いったいいつから、生きることがこんなに大変なことになってしまったのだろうか」という疑問が頭をよぎるようになった。
 普通にさえ生きられず、普通の幸せさえ手に入らなくなった人たち。それを経済や社会の問題で済ませるのは簡単だが、解決策を心に求めたのが本書だ。サブタイトルは「『ふつうの幸せ』を手に入れる10のルール」。
 「恋愛にすべてを捧げない」「自慢・自己PRをしない」など10の提案をする。たとえば10章ではベストセラー連発の経済評論家、勝間和代さんを例に、「本当にマスコミに登場している成功者のような人生を、すべての人が歩む必要があるだろうか」と結ぶ。必死になって人の生き方を学ぶよりも自分なりの生き方を勧める。読んでいるとなんとなく肩の荷が軽くなる。
 7月末に発売し、すでに10刷31万部に到達。読者は30代から40代で6、7割は女性だという。編集を担当した幻冬舎第一編集部の小木田順子さんは「第一線で働くキャリアウーマンでさえ疲れ、自分の生活に悩んでいる人は多い。この本を読むことによって自分のペースで生きればいいことに気が付き、安心するのでは」と分析する。
 自殺者が10年連続3万人を超え社会問題となっている。著者は、過度の成果主義を進める会社では人間関係や雰囲気も悪化し、うつによる休職者が増えていると指摘。「“自慢競争”の結果、何が待っているのか、については、このあたりでもう一度、考えてみる必要がある」と説く。
 つまりは、何かにしがみつかず、心を軽くした生き方が必要なのかもしれない。(幻冬舎新書・777円)
渋沢和彦


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