みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

「河村名古屋市長辞職に異議あり=高橋恵子」(毎日新聞「記者の目」)に強く共感!

2010-12-05 18:04:41 | 市民運動/市民自治/政治
昨日、晩秋の庭を演出した山茶花の花。
一夜明けて、満開に。

いろとりどりの紅葉も、かわいて丸まって風情があります。
 

 11月26日、名古屋市の河村市長がとつぜんの「辞意表明」。
名古屋市の問題については、リコール署名が始まる前に、
河北新報の求めに応じて、河村氏の手法を批判的に論じて、
「対論」という形で、紙面に大きく掲載されました。

名古屋市議会リコール手続開始/岐阜県議リコールも今日スタート
/阿久根市長リコール、署名集め(2010-08-20)


わたしは、首長である河村氏がリコールを主導するのはそもそも筋違いだし、
河村氏のいう「庶民革命」は隠れ蓑で、本当の狙いは「選挙」、
つまり、市民の利益ではなく自分の利益にあるのではないか、
と危惧していたけれど、ここへきてそのとおりになってしまいました。

予想どおり、とはいえ、河村氏の関心は市民のための政策や直接請求ではなく、
自分のために「政局」を思い通りに動かすための手段だったのだ、と暗澹たる思いでした。

わたしは、購読している5紙にていねいに目を通して、
名古屋市リコール関連の記事をすべて切り抜いて、
今までずっと名古屋市の問題を追ってきたけれど、
「河村市長辞意表明」の記事を、なかなか書く気になりませんでした。

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そんな気持ちをもてあまして一週間がすぎた一昨日の11月2日、
今回の河村氏の問題について、毎日新聞「記者の目」)に、
ずっとこの問題を追い続けている、高橋恵子の署名記事が出ました。

この記事を読んで「わが意を得たり」という思いで、つよい共感を覚えます。

 記者の目:河村名古屋市長辞職に異議あり=高橋恵子(中部報道センター)  

◇見えた対話の兆しを壊すな
 名古屋市議会解散請求(リコール)の署名活動を主導してきた河村たかし市長が突然辞職を表明した。市長選に再出馬して来年2月の愛知県知事選とのダブル選とし、自身がラブコールを送って知事選擁立にこぎつけた自民党の大村秀章衆院議員を援護射撃する狙いは明白だ。市議会側の歩み寄りで、市民の多くが望む対話の兆しが見え始めていただけに、市長自らが民意を見失ったともいえる決断が残念でならない。
 「名古屋市長河村たかしです。議員の報酬年1600万円を800万円に」。8月27日から約1カ月間、宣伝カーが市長の声をテープで流しながら残暑厳しい市内を走り回った。市議会リコール投票実施に必要な法定数36万5795人の署名を集めるのは至難の業とみられたが、市長の支援団体は10月、46万5602人分の署名を選管に提出した。

 ◇減税、報酬減に議会歩み寄りも
 選管は11月24日、審査の結果を発表し、有効署名は35万3791人分にとどまった。この時点で、異議申し立てに対する再審査を経てもリコール投票実施は困難と見られたが、来春の統一地方選で実施される市議選で、再選の難しさを痛感した市議は多かった。実際、自民党は市民税10%恒久減税に賛成、公明党は議員報酬半減の条件付き容認を表明、市民らが報酬額を検討する第三者委員会設置条例案も議員提案された。多くの市民がリコール投票を求める署名をしたことから、リコールの成否に関係なく自主解散を模索する動きまである。
 任期満了目前という事情を差し引いても、議会に変化をもたらしたことはリコール運動の成果といえるだろう。私は、不毛な対立を乗り越える対話の兆しが確かに出てきたと感じ、期待した。
 辞職表明劇は、すべてに水を差した。
 「大村さんも離党までしてすさまじい決意でやられる。私の減税をはじめとする一丁目一番地の政策を名古屋から愛知へ、日本へと飛躍させる千載一遇のチャンス」。記者団を前に辞意を明らかにした11月26日朝、河村市長はリコールの責任を取ると言いながら、意気揚々と付け加えた。
 市長側は、年末から来年1月中にリコール投票で市議会解散に追い込み、市長も辞職・再出馬し、任期満了に伴う2月の知事選とトリプル選に持ち込む構想だった。選管審査が延びて2月市議選は不可能になったが、解散請求の有効署名が法定数に届けば、リコール投票は知事選と同日実施が有力で、「河村・大村旋風」を起こせるはずだった。
 だが、リコール投票実施が難しくなり、別の候補擁立を決めた自民党県連とたもとを分かって知事選出馬の意向を明らかにした大村氏の立場は微妙になった。25日には自民党県連が本部への大村氏の除名申請を決定。このタイミングでの市長辞職表明に、「大村さんを安心させるため表明時期を早めた」との見方が関係者の間で広がっている。
 私が見てきた「河村たかし」は、質問をはぐらかすことはあってもうそはつけない。26日の辞職会見で辞職理由を問われ、リコールの責任を口にしながらもしどろもどろになった。だが、市長選の時期を知事選に合わせる真意を問われると「愛知県の減税を(政策として)出してくれる方と連携するのは重要だから」と、生き生きと語った。

 ◇センス抜群だが人気におごる?
 市長がリコールを主導したのは、09年4月の市長選で51万票の支持を受けたのに、公約した恒久減税や、改革の旗印に掲げた議員報酬半減が議会の反対で暗礁に乗り上げたからだ。市長の議会改革の理屈と行動は、手法の是非は別にして、自信にあふれていた。市民の意識の底流にあった議会不信に火をつけ、絶大な河村人気に結びつけた。ここに市長の政治センスがある。
 しかし、市民の間には、市長と市議会の対立をそろそろ収め、地に足がついた政策論議を進めてほしいという声が広がっていると思う。今回、河村市長は「絶対に選挙に勝てる」とおごり、民意を見失ってはいないか。選挙戦略に明け暮れる国政を「団体戦ばかりで、政権交代といっても看板が変わるだけ」と批判する市長だが、辞職という最後のカードまで切って政局を有利に導こうとする姿は、国の政治家たちと変わらない。
 辞職表明の後、「予算編成の真っ最中に市長がいないと大変では」との問いに、ある市職員は「あの人(河村市長)がいなくても絶対に市民は困らない」と答えた。市役所の中に市長離れのムードも広がり始めている。市民の心が離れ始める前に、市長には地に足をつけて市政に取り組んでほしい。大義のない選挙はまだやめられる。
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 ご意見をお寄せください。〒100-8051毎日新聞「記者の目」係/kishanome@mainichi.co.jp
毎日新聞 2010年12月2日 東京朝刊

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河村名古屋市長:会見でしどろもどろ 辞職表明  

 名古屋市の河村たかし市長(62)は26日午後の記者会見で、来月下旬の辞職を正式表明した。河村市長は辞職理由について、市議会解散請求(リコール)をめぐる署名問題での引責を再度強調したが、知事選に出馬を予定する大村秀章衆院議員(50)の選挙戦を有利に進める狙いは明白で、記者から理由を問われてしどろもどろになる場面もあった。
 河村市長は「署名された方の意思を自分なりに受け止めて、もう一回市長選の場で意見を聞きたい」と署名が法定数に届かなかったことを理由の第一に挙げた。開会中の11月定例会では、市長がこだわる市民税10%減税や議員報酬半減条例案に一部会派が歩み寄る動きも出ていたが、「(議案が)通ったとしても辞めたと思う」と説明した。
 現在支援団体らが進めているリコール署名の効力の異議申し立ての結果、一転して法定署名数に達した場合でも「一応こういう数字が出たので……」と辞職方針は変えない姿勢を見せた。【高橋恵子】
毎日新聞 2010年11月27日


鹿児島県・阿久根市では、けさから竹原信一市長に対する、
リコールの賛否を問う住民投票がおこなわれています。

河村たかし氏と竹原信一氏のふたりともに会ったことがありますが、
雰囲気はとても似ていて、共通点は「独善的で強権」
「人の話しを聞かない」「傲慢である」こと。

こういう首長は、「市民自治」とは対極にあるとわたしは思っていますが、
東京都の石原知事と大阪府の橋下知事には会ったことがないけれど、
きっと同じ穴のムジナだろう、と感じますね。


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12月4日(土)のつぶやき

2010-12-05 01:25:21 | 花/美しいもの
18:06 from Tweet Button
金時生姜でからだポカポカ「乾燥生姜=ウルトラ生姜」。 #goo_midorinet002 http://t.co/Yzf9wEH
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