みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

金沢市長選 当選の新人陣営、ツイッターで活動 選管注意無視、県警は沈黙(毎日新聞)

2010-12-13 10:30:17 | 選挙関連
昨日の毎日新聞の社会面トップ記事は、11月28日に行われた金沢市長選挙で当選した
山野之義候補の関係者が、Twitterで投票を呼びかけていたこと。

この記事をさいしょに知ったのは、P-WANセレクトニュースをアップ中。
急いで本紙を開いてみたら、社会面にでかい記事が載っていた。
毎日新聞のスクープで、あとおいでNHKニュースでも報じていた。

   

記事を読むと、経緯としては、
市選管がツイッターの更新をやめるように「指導」したけれどきかないので県警に連絡、
選管は法違反の判断をするところではないので、違法の判断を警察に委ねた。
その結果、「県警は警察庁と相談したが、公選法違反の警告はしなかった」。 

つまり、
今までTwitterでの呼びかけは「公職選挙法違反にあたる」と解釈されてきたけれど、
今回の一連の対応を読むと、「警告もしなかった」ということだから、
この程度のことでは「公職選挙法違反にあたらない」と警察(警察庁)が判断したということ。
「投票の呼びかけは違法」でも、候補者本人がしたものでないならセーフ。

ここ数年、確信的にきわどいインターネット選挙をする候補者が増えてきたけれど、
警察が摘発した例をきかない。
公職選挙法がネット選挙の時代に追いついていないことを警察も自覚しているのだろう。

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以下、昨日の毎日新聞記事と、金沢市長選関連の記事を紹介します。

 金沢市長選 当選の新人陣営、ツイッターで活動 選管注意無視、県警は沈黙 

◇「せってます」「今500名差です」 締め切り間際に若者どっと
 11月28日投開票の金沢市長選で初当選した山野之義氏(48)の陣営関係者が、公職選挙法で配布が禁じられている文書図画とされる簡易ブログのツイッターで、投票を呼びかけていたことが分かった。削除を求めた市選管の指導を聞かず、投票当日にも呼びかけていた。選挙結果は小差で、ネット運動が影響を与えた可能性が高く、公選法改正の動きや来春の統一地方選に向けて波紋を呼びそうだ。【宮嶋梓帆、宮本翔平】

 市長選には5人が立候補し、新人の前市議・山野氏が5万8204票で当選。現職市長として全国最多タイの6選を目指した山出保氏(79)は5万6840票と、差はわずか1364票だった。投票率は35・93%で前回(27・39%)から8・54ポイント跳ね上がった。
 市選管が問題視するツイッターを書き込んだのは、陣営のネット戦略を担当したIT関連会社社長(48)と山野氏の秘書。社長は告示(11月21日)後の23日、「金沢市長候補山野氏。今は金沢ベイで街頭演説中です」と山野氏の画像を添付して投稿。公選法への抵触を心配する声に「心配ご無用! メール、電話、ツイッターALL(オール)OK!『一票入れて!』とハッキリ言っていいです」と、投票呼びかけの拡散を求めるような書き込みをしていた。28日の投開票日までの書き込みは、選挙に関係ない個人的な内容も含め212回あった。
 秘書は市長選を中心に計44回書き込み、投票締め切り約2時間前の28日午後5時51分には「かなり、せってます。まだの方はその一票で変わる」と記載。午後6時36分には社長が「今、500名差です」「あなたの一票で! 新市長誕生を! 投票所へ! 一番ヤル気満々の男にお願いします」と書き、文末のURLをクリックすると山野氏の画像が表示されるようにした。
 市選管職員は「投票日の午後6時過ぎから若い人がどっと投票に来た所があった。初めて見る光景に驚いた」と話している。
 金沢市選管は選挙期間中に少なくとも4回、山野氏の事務所に「公選法に触れる」と関係者のツイッター更新をやめ、削除するよう電話で指導。改善されないため、選管は24日に石川県警に連絡した。県警は警察庁と相談したが、公選法違反の警告はしなかった。県警幹部は「判断は難しい。ネット選挙解禁の流れから、いま立件するのはどうかというところもある」としている。
 当選した山野氏は「陣営の中で、そういうことを積極的にやっているのは知っていた」と話し、秘書のツイッター更新に関しては「山野という名前は消すように伝えた」としている。自分や妻のブログ、ツイッターは選挙期間中の更新を停止していた。
 ネット担当の社長は「公選法は素人目には分からず、無視した。違反と言われれば違反かもしれないが、まあいいやと。逮捕されず当選が取り消されないなら、多少の犠牲は構わないと覚悟していた」と話し、「選管の指導は知らなかった」としている。

 ◇「地上VS空中戦」周知への武器に
 「ネットをうまく使って話題をつくらないといけない」「ばんばんやろう」
 告示まで1カ月を切った10月24日の山野陣営初の選対会議。ネット戦略は固まった。
 相手の山出氏は、民主、自民支部、公明支部、社民、国民新が相乗りして推薦・支持。6選を目指し、組織選挙を展開した。一方、山野氏側は知名度も資金力もない中で、ネットは重要な武器だった。「地上戦対空中戦だ」。これが選挙戦の合言葉になった。山野陣営は掲示板を作り、社長らがツイッターやブログで若さや「市政刷新」を強調する文章や画像を繰り返し投稿。
 動画サイトでは「6選目の79歳山出氏と新人48歳山野ゆきよし氏を比較。どちらが金沢市長にふさわしいか、よく考えて投票に行こう」のコメントと共に、2人の動画もアップされた。ネット上で山野氏の「刷新」イメージが広がっていった。一方で、応援演説に訪れた中田宏・前横浜市長も自身のツイッターで「山野さんを応援しているのは、自民と民主の1年生議員7人。これは、あっぱれ!」と援護の書き込みをした。

 ◇規制緩和の法整備急務
 インターネットの応用に詳しい神戸大大学院の森井昌克教授(52)=情報通信工学=は「選挙結果に影響があったと考えるのは当然だろう。現行の公選法では故意に更新したのであれば問題だ。しかし、公選法が時代に追いついていないのは明らかで、ネットの規制緩和を盛り込んだ法整備を急ぐべきだ」と指摘する。
 ◇ネット抜きありえない
 一方、「ネット選挙革命」の著書がある選挙プランナー、三浦博史さん(59)は「ネット選挙ができないのは世界中で日本ぐらいで、ネット利用は当然だ。投票呼びかけは違法だが、登録が必要なツイッターやメールマガジンなどで特定多数の人に演説予定などを知らせる事務連絡はグレーゾーン。現在ではネット抜きの選挙運動はありえない」と話す。

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 ■解説

 ◇解禁一時検討 政権混乱で先送り
 金沢市長選で、市選管の指導を聞かずにツイッターを更新し続けた陣営が勝利したことは、インターネットを利用した選挙運動がグレーゾーンのまま、選挙結果を左右しかねなくなっている実態を示した。
 ネットによる選挙運動について、総務省は「現行の公職選挙法では、配布が禁じられる文書図画」としている。しかし近年、政治家のブログやツイッターは一般化。有権者に生の声が届く▽若い世代に発信できる▽費用が安い--などから、ネットは政治活動の基本ツールになっている。
 ネットでの選挙運動は解禁の方向で検討が進められ今年5月末、与野党は「今夏の参院選から」でいったん合意。ホームページやブログの選挙期間中の更新は解禁し、第三者のなりすましが懸念されるとして電子メールは禁止▽ツイッターはガイドラインで「自粛」とした。
 しかし首相交代劇で関連法案の国会提案は先送りされた。7月の参院選でも選挙期間中、候補者のブログなどの更新はストップ。候補者は今も公選法に触れないよう神経を使っている。
 今回、ガイドラインで「自粛」の予定だったツイッター更新で、選管が指導したのに警察の警告がなかったことは、ネット上の活動がどこまで許されるかの基準の混乱を示している。来年4月の統一地方選を控え、公選法改正に向けた基準作りは待ったなしだ。【宮本翔平】
毎日新聞 2010年12月12日



 刷新:金沢・山野市政の挑戦/中 消えぬ選挙のしこり /石川 

◇前途多難の議会運営
 「市議だったから議会の大切さはわかっている。選挙は選挙。これからは円滑な議会運営に努めたい」。金沢市長選で初当選を決めた28日夜、歓喜に沸く事務所で山野之義氏(48)が強調した。
 一方、「まさか」の敗戦で沈痛な空気の漂う山出保氏(79)陣営。「これから市議会、市政はどうなるかなあ」と、ベテラン市議が悔しまぎれにうそぶいた。民主、自民金沢支部、公明金沢支部、社民、国民新の推薦・支持を受け、ほぼオール与党で臨んだ山出氏の敗戦は、そのまま山野氏の議会運営の難しさを語っているとの見方は根強い。
 単独で過半数を握る会派がない中、山野氏と山出氏との2人推薦でしこりを残す最大会派・自民の「分裂」はさらに広まる可能性もある。統一地方選を前に、山野氏を支援した若手市議らが「会派を割って出ていくのでは」とのうわさも飛び交う。
   ◇ ◇
 現状に対する閉塞(へいそく)感のまん延を背景に、ここ数年、県内で新人の首長誕生が目立っている。
 08年10月の羽咋市長選では自民、公明が推薦する現職を656票差で破り山辺芳宣氏(69)が当選。昨年3月の小松市長選では「小松維新」を掲げた民間出身の和田慎司氏(59)が3期の実績を強調した現職を破った。志賀町でも昨年9月、県内最年少首長となった小泉勝氏(44)が当選している。
 昨年10月、新人同士の争いとなった加賀市長選。現職の後継者とされる対抗馬を破った寺前秀一氏(61)もその一人だ。山野氏については「市長は行政マン。政治優位ではなく、議員や職員からよく話を聞いて中庸にやることが大切」とアドバイスを送る。

 寺前氏の選挙戦では、自民勢力が分裂。難しいかじ取りが予想されたが「選挙で支持してくれた以外の議員とも敵対はしていない」と語る。議会対策として、「市議側からの積極的な要請」を受け、会派や当選回数別など、こまめに意見交換を重ねているという。
   ◇ ◇
 30日、当選証書を受け取った山野氏は「市民の付託に応えられるよう頑張っていく」と語った。ただ、まちなかに響く「市政刷新」の裏側で、山野氏が具体的な政策を語る場面はほとんどなかったことも事実だ。ある男性(62)は「高齢、多選批判を繰り返して当選できたようなもの。政策の中身は全く見えてこなかった」と冷ややかだ。
 マニフェストを実行に移す際、市議会との関係は欠かせない。山野氏の「市民による、市民のための政治」のため、最初の腕の見せどころとなる定例議会が間もなく始まる。【宮嶋梓帆、宮本翔平】
毎日新聞 2010年12月1日 地方版
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選挙:金沢市長選 山野さん、一夜明け抱負 多選自粛条例、早期に /石川

任期満了に伴う金沢市長選(28日投開票)で初当選を果たした無所属新人で前市議、山野之義氏(48)。一夜明けた29日朝、同市長坂3の自宅で記者会見に応じた。
 早朝からのあいさつ回りで睡眠時間は1時間ほど。それでも充実した表情で「責任の重さで身が引き締まる思い」と、時折笑みを見せながらも、当選の重みを感じているようだった。
 また「(山出市政で)踏襲すべきものは踏襲し、市民に一つの転換点であったと認識してもらえる4年間にしたい」と抱負を語った。
 マニフェストに掲げた、市長の任期を3期12年までとする多選自粛条例の制定については「早い段階で取り組みたい」と意欲的に話した。
 山野氏はソフトバンク社員を経て95年の市議選で初当選。選挙戦では山出氏の高齢多選から市政刷新の必要性を訴え、1364票差という接戦を制した。行政と市民が「協働」する「市民ブレイン制度」や民間からの副市長登用を訴えた。【宮嶋梓帆】

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 ◆開票結果

 ◇金沢市=選管最終発表
当 58204 山野之義 48 無新
  56840 山出保  79 無現
   7370 黒崎清則 62 無新
   2244 米村照夫 71 無新
   2170 沖野正憲 63 無新
毎日新聞 2010年11月30日 地方版



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12月12日(日)のつぶやき

2010-12-13 01:23:46 | 花/美しいもの
09:24 from Tweet Button
悩みのるつぼ:Qズレた会話しかできない長男/上野千鶴子「その柔軟な発想力、ぜひ上野ゼミへ」 #goo_midorinet002 http://t.co/GidlkEV
by midorinet002 on Twitter
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